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Microsoft、“OneDrive”の金庫フォルダー“Personal Vault”を全ユーザーに解放
追加ストレージプランや重要なフォルダーを“OneDrive”へバックアップする機能も発表
2019年10月1日 10:30
米Microsoftは9月30日(現地時間)、オンラインストレージ“OneDrive”の“Personal Vault”機能をリリースした。この機能は今年6月から一部市場でテストされていたが、今回すべての国で利用できるようになった。
“Personal Vault”は、“OneDrive”内へ特別に設けられた“金庫”フォルダー。ここに保存されたファイルは、PINやSMS経由で送られてくる一時コード、デバイスを顔認証や指紋認証など、追加の認証手順(2段階認証)を踏まないとアクセスできない。さらに一定時間操作がなければ自動でファイルをロックする機構を備えるほか、Windows 10 PCであればドライブ暗号化機能“BitLocker”で保護されるため、万が一デバイスの盗難や紛失に遭い“OneDrive”へアクセスされてしまっても、侵入者がファイルの内容を覗くのはかなり難しくなる。
ロックの解除にはデバイスの顔認証・指紋認証や「Microsoft Authenticator」アプリ(iOS/Android対応)が利用できるので、利便性が大きく損なわれることはない。モバイル版「OneDrive」アプリを利用すれば、端末のカメラで写真を撮影したり、ドキュメントをスキャンして、パスポートや免許証などの身分証明書、保険証券といった機密ファイルを“Personal Vault”へ直接取り込むことも可能だ。
なお、“Personal Vault”内のファイルは操作ミスによる情報流出を防ぐため、共有機能が無効化されている点には注意。また、“OneDrive”の無料プランやスタンドアロンの100GBプランを利用している場合、“Personal Vault”に保存可能なファイルは最大3つまでとなる。“Office 365”サブスクリプションを購入しているユーザーは、保存ファイル数に制限はない。
そのほかにも、“OneDrive”の追加ストレージプランや重要なフォルダーを“OneDrive”へ簡単にバックアップする機能、「iOS 13」の“ダーク モード”対応も併せて発表された。“OneDrive”の追加ストレージは200GB単位(月額1.99米ドルより)で最大2TBまで増やすことができる。