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Word/Excel/PowerPointが一つに ~Microsoft、モバイル向けの新しい「Office」を発表
近接共有やPDF署名、ドキュメントスキャンなど、スマホでよく使う機能もひとまとめ
2019年11月8日 06:45
米Microsoftは11月4日(現地時間)、モバイル向けの新しい「Office」を発表した。使い慣れた「Word」や「Excel」、「PowerPoint」をひとまとめにし、スマートフォンならではの機能を詰め込んだパワフルなアプリだ。
同社はWindows 10向けの「Office」アプリを今年の2月にリリースしているが、今回発表されたアプリはそのモバイル版に当たる。よく利用するドキュメントや最近編集したドキュメントを[ホーム]画面へ一覧し、ワンタップでドキュメントを「Word」や「Excel」、「PowerPoint」で開けるるのはデスクトップ版と同じ。デバイスに保存されているドキュメントだけでなく、“OneDrive”などのクラウドストレージに保存されたドキュメントや、会社の“SharePoint”で共有されたドキュメントにもシームレスにアクセスできる。[+]ボタンを押せば、新規ドキュメントやメモの作成、スキャナーアプリ「Office Lens」の起動も行える。
モバイルならではの文書作成機能も備えており、たとえばカメラで撮影した紙の文書を「Word」文書化したり、表の画像から「Excel」の表を作成する機能などを利用可能。また、デバイスに保存された画像を選択するだけで、「PowerPoint」文書をデザインすることもできる。
加えて、モバイル版はスマートフォンでよく利用する機能へ簡単にアクセスできるように設計されている。フッター右側の[操作]ボタンからは、以下のアクションが利用可能だ。
- ファイルの転送:スマートフォンからPCへドキュメントを送受信
- 近くと共有:近くにあるスマートフォンとの間でファイルを送受信
- PDFに署名:PDFを開いて、指で署名を追加
- スキャンからPDF:端末のカメラでドキュメントやホワイトボードをスキャンしてPDF化。テキスト画像から編集可能な「Word」文書を作成したり、表を撮影して「Excel」のテーブルへ変換することも可能
- 画像からPDF:保存済みの画像をPDF化。フィルターや注釈も追加可能
- ドキュメントからPDF:端末やクラウドのドキュメントをPDF化
- QRコードをスキャン:QRコードを読み込んでテキストやリンクなどを取得
モバイル向け「Office」アプリは現在、パブリックプレビュー版という扱いになっており、スマートフォンのみで利用可能。iOS版の“TestFlight”プログラムの受付はすでに終了しているが、Android版はベータテスターに登録すれば実際に試すことができる。