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Google、Android向け「Google Chrome 79」を展開中止 ~データ損失につながる不具合
ローカルストレージとデータベース(Web SQL)が移行されない
2019年12月17日 15:26
米Googleは12月16日(現地時間、以下同)、Android向け「Google Chrome 79」(v79.0.3945.79)のロールアウトを停止したと発表した。Android版「Google Chrome 79」は10日に正式リリースされたものの、マイグレーション(データの移行)処理に不具合があり、ユーザーデータが失われる問題が発見されたという。
開発チームによると、「Google Chrome 79」ではコンテキストストレージのルートパスが“Default/(サブディレクトリ)”へ変更された際、一緒にローカルストレージとデータベース(Web SQL)が移行されない不具合がある。これは「Google Chrome」だけでなく“WebView”を利用しているアプリにも関わるため、影響範囲は大きい。
もっとも、Android版「Google Chrome 79」はまだリリースされたばかりで、まだ50%のユーザーにしかロールアウトされていないとのこと。ロールアウトされたユーザーすべてがすぐさま更新するわけではないので、影響を受けるユーザーはそれよりは少なくなるだろう。
「Google Chrome 79」へのアップデートがまだ行われていないデバイスであれば、この問題の影響は受けない。また、「Google Chrome 79」へ更新してしまっていても、新規データが書き込まれていなければ、古いデータの移行で問題は解決されるだろう。ただし、すでに新しいデータが書き込まれてしまっている場合は、古いデータか新しいデータの一方が、データの上書きにより失われるかもしれない。
なお、この問題は10日にリリースされたデスクトップ版には影響しないようだ。ロールアウトの中止は行われていない。