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「PowerShell 7.1」初のプレビュー版が公開 ~今後のメジャーリリースは1年ごとに

「.NET 5」ベース、「PowerShell 7.0」のリリースには間に合わなかった多くの変更を盛り込む

「PowerShell 7.1」初のプレビュー版が公開

 米Microsoftは3月26日(現地時間)、「PowerShell 7.1」初のプレビュー版を公開した。「.NET 5 Preview 1」ベースとなったほか、「PowerShell 7.0」のリリースには間に合わなかった多くの変更が含まれている。

 「PowerShell 7.1」では、シェルでネイティブコマンドを扱う場合の引数処理の改善、対話型ユーザーエクスペリエンスの強化、モジュール化によるコードベースの削減などがテーマになるとのこと。.NETアセンブリへの依存軽減も図られ、パフォーマンスの向上、メモリ使用量の削減、起動時間の短縮などにつながることが期待されている。

 また、インストールとアップデートの簡素化も図られる。とくにWindows環境では管理の手間が煩雑過ぎるのが問題となっており、同社はインストールステップを削減するためのオプションをいくつか検討しているという。そのため、「Windows PowerShell」を置き換えてOSに含める計画は延期され、少なくとも「PowerShell 7.x」で実現することはない。

 加えて、まだ「PowerShell 7.1」に含まれるとは限らないものの、パッケージを管理する「PowerShellGet 3.0」や認証情報を管理する「Secret Management」モジュール、「PSScriptAnalyzer 2.0」の開発が並行して進められる。「PowerShellGet 3.0」は「PackageManagement」と「NuGet」プロバイダーへの依存関係を削除して、よりシンプルで保守性が高く、ユーザーにも使いやすいものになる予定。「PSScriptAnalyzer」はスループットの改善が図られ、これに依存するVisual Studio Code向け「PowerShell」拡張機能などで恩恵を受けられるようになる。そのほかにも、「Jupyter Notebooks」への対応を進めていくとのこと。

 また、「PowerShell」のリリースサイクルも変更される。従来は約6カ月おきにメジャーバージョンがリリースされていたが、「PowerShell 7.0」以降は「.NET」のリリースサイクルとサポートポリシーが適用されるようになる。

 つまり、「PowerShell 7.1」のリリースは2020年冬に「.NET 5」が公開されて1週間ないし2週間以内に実施され、以降は1年ごとにメジャーバージョンアップが行われる。

「.NET」のリリースサイクルとサポートポリシー