ニュース

Microsoft、「PowerShell 7.0」を一般公開～三項演算子やnull結合演算子をサポート

「.NET Core 3.1」ベースとなり、3年間のLTSサポートが付属

樽井秀人

2020年3月5日 10:00

Microsoft、「PowerShell 7.0」を一般公開

　米Microsoftは3月4日（現地時間）、スクリプティング環境「PowerShell」の最新メジャーアップデート「PowerShell 7.0」を一般公開した。クロスプラットフォーム化がひとまず完了したことから、「.NET Core 3.0」の後継が「.NET 5」になったのと同様、本バージョンから名称が「PowerShell Core」から単なる「PowerShell」に変更されている。

　「PowerShell 7」は構造化されたデータ（JSON、CSV、XMLなど）、REST API、オブジェクトモデルなどを処理するために最適化されたクロスプラットフォームの自動化ツールおよびシステム設定の管理フレームワーク。コマンドラインシェルやオブジェクト指向スクリプト言語、スクリプト・コマンドレットの実行とモジュールを管理するためのツールセットが含まれる。

　最新版の変更で目に付くのは、新しい演算子がいくつかサポートされたことだろう。三項演算子（a ? b : c）やパイプチェーン（||、&&）、null結合演算子（??、??=）が新たに利用できるようになり、左オペランドが真、偽、null、特定値であるかどうかといったチェックをよりシンプルに記述することができる。

新しい演算子がサポートされた「PowerShell 7」

　また、パイプラインの並列化を行う“ForEach-Object -Parallel”、エラーの調査を容易にするコマンドレット“Get-Error”などを追加。新しいバージョンを通知する機能も導入された。「.NET」は「.NET Core 2.x」から「.NET Core 3.1」（LTS）ベースとなっている。

　「PowerShell 7」は現在、以下のプラットフォームで利用可能。x86/x64だけでなく、「Debian」や「Ubuntu」ではARM32/ARM64もサポートされる（ARM版Windowsは実験的対応）。