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アドレスバーをブラッシュアップした「Firefox 75」が正式リリース

画像のLazy Loadingなどの開発者向け新要素も。脆弱性の修正はCVE番号ベースで6件

「Firefox」75.0

 Mozillaは4月7日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版「Firefox 75」を正式公開した。本バージョンの目玉は、アドレスバーの刷新。いくつかの改善が加えられ、よりスマートに、より少ない入力で検索できるようになった。

「Firefox 74」のアドレスバー
「Firefox 75」のアドレスバー

 新しいアドレスバーはディスプレイの比較的小さなラップトップでも快適に利用できるように、プルダウンメニューの幅が見直された。アドレスバーをアクティブにすると“トップサイト”が自動でリストアップされ、続けてキーワードを入力すると他の検索キーワードやマッチした閲覧履歴などが提示される。“https://”が省かれURLが短く表示されるようになったほか、追加の検索候補部分が太文字で強調表示されるようになるなど、細部にも細かな改善が施されており、以前より見やすくなっているのがわかる。「Firefox」の一般的な問題に対する解決策もサジェストされるのも便利だ。

アドレスバーをアクティブにすると“トップサイト”が自動でリストアップ

 また、開発者向けの機能として画像の遅延読み込み(Lazy Loading)がサポートされた。表示されない画像の読み込みを後回しにし、必要になってから適宜読み込むことでネットワークの帯域幅とメモリ使用量を節約する。

 そのほかにも、Windows版で“Direct Composition”が統合されパフォーマンスが向上。Linux版では簡単にインストールできる「Flatpak」パッケージも利用できるようになった。また、Mac版では実験フラグ“security.osclientcerts.autoload”を“true”に設定することにより、OSの証明書ストアからクライアント証明書を使用できるようになっている。

 そのほかにも、本バージョンにはセキュリティ関係の修正も含まれているので注意。Mozillaが公開したセキュリティ情報によると、今回修正された脆弱性はCVE番号ベースで6件。深刻度の内訳は、Mozillaの基準で4段階中上から2番目の“High”が3件、上から2番目の“Moderate”が3件。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7/8/10に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。