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「Google Chrome」にタブをグルーピングする機能が追加 ~ベータ版でテスト可能

「Chrome 83」で一部のユーザーから段階的に解放

「Google Chrome」にタブをグルーピングする機能が追加

 米Googleは5月13日(現地時間)、「Google Chrome」にタブをグルーピングする機能を追加すると発表した。ベータ版「Chrome 83」ですでに試すことができる。

 複数のタブをひとまとめにする“タブグループ”は、タブをトピックや緊急度、進捗状況ごとに分けて管理したい場合に便利な機能で、ヘビーユーザーを中心に需要がある。「Vivaldi」をはじめとする玄人好みのWebブラウザーには標準搭載するものもあるし、「Firefox」でも一時期同じようなコンセプトの機能がテストされたことがある。

 「Chrome」の場合、もともとがシンプルと高速な動作を売りにしていたこともあり、タブグループの類の機能は今まで検討されてこなかった。それだけに今回のタブグループ導入は、ちょっとした方向転換と言えなくもない。

 ベータ版「Chrome」でタブグループを始めるには、タブの右クリックメニューから[新しいグループに追加する]コマンドを実行する。タブを新規グループに追加すると、その左隣に丸いグレーのマークが現れ、タブの枠が同じ色で隈取られる。このグループの色は、丸いマークをクリックすると現れるポップアップからカスタマイズが可能。また、ここでグループに名前を付けることもできる。グループに名前を付けると、先ほどの丸いマークはグループカラーを背景色にした、グループ名のラベルに置き換えられる。

タブグループを始めるには、タブの右クリックメニューから[新しいグループに追加する]コマンドを実行

 グループに含まれるタブからリンクを新しいタブで開くと、その新しいタブは同じグループのタブとなる。たとえばショッピングサイトで商品を比較検討する場合、タブを“ショッピング”というグループで開いておき、購入候補の商品ページを新規タブに開いていけば、ショッピングにかかわるタブは自動で“ショッピング”グループにまとめられ、他と区別することができる。誤って意図したのと異なるグループでタブを開いてしまった場合は、タブの右クリックメニューから他のグループへ移すことが可能。グループを新規ウィンドウで開く機能も備わっているので、タブを開き過ぎたときにウィンドウへ分離するのも簡単だ。

誤って意図したのと異なるグループでタブを開いてしまった場合は、タブの右クリックメニューから他のグループへ移すことが可能

 タブグループ機能は来週リリースされる「Chrome 83」(「Chrome 82」はキャンセル)に搭載されるが、安定性やパフォーマンスに悪影響が出ることも考えられるため、一部のユーザーから段階的に解放される。利用可能になるまで待つのがお勧めだが、どうしてもすぐに体験したい場合は“chrome://flags/#tab-groups”にアクセスし、試験機能フラグをONにするとよい。