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「Windows Terminal 1.1」が正式公開 ~“コマンド パレット”搭載の次期プレビューも
設定画面の実装も進められる予定
2020年7月27日 07:00
米Microsoftは7月22日(現地時間)、「Windows Terminal 1.1」を正式リリースした。「エクスプローラー」の右クリックメニューからフォルダーを「Windows Terminal」を開く機能(Open in Windows Terminal)やスタートアップに登録する機能が新たに利用可能。「Windows Terminal 1.2」のプレビューリリースも発表されている。
「Windows Terminal Preview 1.2」の目玉は、ほぼ完成したという“コマンド パレット”だ。“コマンド パレット”とは、ショートカットキーで手軽に呼び出せるコマンドランチャー。検索ボックスへキーワードを入力するとコマンドが絞り込まれていく仕組みで、膨大なコマンドから目的のものを探し出してすばやく実行するには欠かせない。「Visual Studio Code」などではすっかりお馴染みの機能だ。
プレビュー版「Windows Terminal」のコマンド パレットは、まだショートカットキーが割り当てられていない。「Visual Studio Code」のショートカットキー([Ctrl]+[Shift]+[P]キー)に合わせるならば、設定ファイルに以下の行を書き加えるとよい。
{ "command": "commandPalette", "keys": "ctrl+shift+p" }
ただし、現状のコマンド パレットは過度にローカライズされて大変使いにくい(これは「Visual Studio Code」の初期リリースでも見られた問題だ)。正式リリースまでには修正されることに期待したい。
また、コマンドの拡充も図られている。最新プレビュー版では以下の2つのコマンドが追加されたほか、既存のメニューもコマンド化され、キーボードショートカットを割り当てられるようになっている。
- Focus mode:タブバーとタイトルバーを非表示に。画面に集中できる
- Always on top mode:「Windows Terminal」のウィンドウを常に最前面に表示する
同梱の「Cascadia Code」フォントもアップグレードされており、フォントウェイトがサポートされた。
コマンドにキーボードショートカットを割り当てたり、「Cascadia Code」フォントのウェイトを変えるには、今のところ設定ファイルを書き換える必要がある。しかし、今後は設定画面が整備されていく予定で、遠からずGUIでオプションの編集が可能になるはずだ。
「Windows Terminal」は、Microsoftが主導でオープンソース開発しているターミナルアプリ(ライセンスは“MIT License”)。DirectWrite/DirectXベースのテキストレンダリングエンジンやUTF-16/UTF-8両対応のテキストバッファーを備えたモダンな設計、複数のシェル(PowerShell、WSL/Linuxなど)をタブで切り替えたり、ペインで画面分割して同時利用できるレイアウトの柔軟性、プロファイルベースの高いカスタマイズ性などが特徴だ。“GitHub”や“Microsoft Store”から無償でダウンロードできる。「Windows Terminal」は1カ月スパンの開発サイクルを採用しており、現行のプレビュー版は来月に正式リリースされる。
ソフトウェア情報
- 「Windows Terminal」
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows 10 May 2019 Update(バージョン 1903)以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.2.2022.0(20/07/22)