ニュース
“Chrome ウェブストア”の不明瞭な審査に不満の声 ~今度は「Gyazo」が2カ月間差し止めの憂き目
COVID-19の影響でレビューに時間がかかるなか、手探りでのポリシー対応を強いられる
2020年7月31日 06:30
スクリーンショット共有ツール「Gyazo」を運営するNotaは7月29日(日本時間、以下同)、「Google Chrome」向けの「Gyazo」拡張機能が再公開されたと発表した。同拡張機能はポリシー違反があったとして、5月21日から“Chrome ウェブストア”での公開が停止されていた。
同社が“Chrome ウェブストア”から“Use of Permissions”(権限の利用)に関するポリシー違反があると通知を受けたのは、5月7日のこと。14日間以内に問題を解決しない場合“Chrome ウェブストア”から取り下げるという警告を受けたことから、対応を開始した。このような事例は同時期に「PushBullet」でも発生していたが、この件は無事に解決し、そのプロセスも明らかにされていたため、当初は楽観視していたという。
しかし、「PushBullet」の事例に倣ってコードやAPIの変更に伴い不要になった権限を削除したにもかかわらず再承認を受けることはできず、そうこうするうちに“Chrome ウェブストア”から取り下げられてしまい、新規のインストールが不能となってしまった。“Chrome ウェブストア”チームへの問い合わせも行ったが、具体的な違反箇所や内容は示されずじまいで、手探りで修正しては申請を試みることを繰り返すしかなく、解決まで実に2カ月以上も要する結果となってしまった。
結局、“Chrome ウェブストア”が問題視していたのは、同拡張機能に組み込まれていた“Gyazo”のURLをMarkdown形式に変換する処理だったようだ。できるだけ機能を絞るべきであるという“Single Purpose”ポリシーに違反しているのではないかとこの機能をデフォルトで無効化するようにしたところ承認は得られなかったが、削除したバージョンを再び申請したところ、審査を通過することができたという。
同社は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でレビューに時間がかかる状況下でポリシーへの対応を手探りで行わなければならず、普段以上に負担がかかった点や、「PushBullet」のように多機能であるにもかかわらず審査をパスできた事例があり不公平である点などを挙げ、今後“Chrome ウェブストア”からのフィードバックが改善されることに期待するしている。
ソフトウェア情報
- 「Gyazo」Google Chrome拡張機能
- 【著作権者】
- gyazo.com
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 3.1.0(20/07/28)