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絵文字ピッカー、音声入力、タッチキーボードを刷新したDev版「Windows 10」Build 20206
絵文字ピッカーには検索とGIFアニメーションの挿入機能。クラウドクリップボードとの統合も
2020年9月3日 11:30
米Microsoftは9月2日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 20206を“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルに参加するユーザーに対して公開した。現在、“Windows Update”を介してアップデート可能。対応する「Windows SDK」もリリースされている。
本ビルドでは入力関連の機能を大幅強化。絵文字ピッカーやディクテーション(音声入力)、タッチキーボードに多くの新機能が追加されている。ただし、当初はパフォーマンスや安定性に影響を及ぼす問題を迅速に特定するため、一部のユーザーにしか展開されないので注意したい。
絵文字ピッカー
[Windows]+[.]キーで呼び出せる絵文字ピッカーには、“Fluent Design”に基づくアクリル背景が導入された。また、検索機能が実装されたのも大きな改善点。絵文字・記号に加えアニメーションGIFもサポートされ、従来より豊かな感情表現が行えるようになる。
そのほかにも、クリップボード履歴機能([Windows]+[V]キー)が統合された。
Windows ディクテーション
Windows 10には音声入力(ディクテーション)機能が備わっており、[Windows]+[H]キーで簡単に有効化できる(現行版Windows 10は日本語に未対応)。タッチキーボードの“マイク”キーからも利用できる。
本ビルドには、バックエンドを一新した新しいディクテーション機能が備わっており、文章の区切りを自動で認識して句読点や疑問符を挿入したり、音声コマンドでディクテーション機能のコントロールやテキストの編集が可能となった。
ユーザーインターフェイスも新しくなっており、ハードウェアキーボードを利用している場合はコンパクトなツールウィンドウが、タッチキーボードを利用している場合はタッチしやすい大き目のウィンドウが表示されるようになっている。
なお、この新しいディクテーション機能は日本語でも利用可能。ただし、自動で句読点を挿入する機能(オートパンクチュエーション)は未対応となっている。
タッチキーボード
また、タッチキーボードもアップデートされた。キーのサウンドとアニメーションが一新されただけでなく、キーを長押ししたときのアクションが改善されており、より効率的な入力が可能だ。タッチキーボードをスクリーン下部にドッキングさせるのではなく、ウィンドウモードで利用するのを好むユーザーのためには、キーボードを動かすためのグリップ領域を設けるなどの細かな使い勝手向上が図られている。上述の絵文字ピッカーの検索機能が統合されたほか、ディクテーション機能を呼び出すための“マイク”キーが追加されたのもうれしい改善点と言えるだろう。
加えて、スペースバーを利用してカーソルの移動が可能になった。スペースバーに指を置いた状態で上下左右へ指をスライドさせると、入力カーソルがそれに応じて移動する。タップで狙ったテキスト位置にカーソルを挿入できなくてイライラすることが減るだろう。
“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルは、アクティブな開発ブランチから最新のビルドが直接提供される。新機能が積極的にテストされる場になっており、トラブルにあった場合に自分で解決できるだけの力は求められるものの、初期機能に積極的なフィードバックを行いたいユーザーにお勧めだ。ただし、機能によっては段階的に解放されるため、すぐには利用できないこともある。また、“Dev”チャネルに追加された機能はあくまでも試験的なもので、製品版に導入されるとは限らないので注意したい。