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Windowsで読めないext4ファイルシステムを「WSL 2」経由でマウント~ Dev版「Windows 10」Build 20211が公開
既定のアプリ設定の検索機能がパフォーマンス向上、すべてのユーザーがテスト可能に
2020年9月11日 08:34
米Microsoftは9月10日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 20211を“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルに参加するユーザーに対して公開した。現在、“Windows Update”を介してアップデート可能。対応する「Windows SDK」もリリースされている。
本ビルドの目玉は、物理ディスクを「WSL 2」にアタッチしてマウント・アンマウントするコマンド(wsl --mount/unmount <DiskPath>)が追加されたこと。ext4ファイルシステムなど、Windowsがネイティブサポートしていないファイルシステムにアクセスできるようになる。たとえばWindows 10とLinuxをデュアルブートしている環境の場合、Linuxのインストールされた物理ディスクをWindows 10の「WSL 2」経由で読み書きできる。
なお、このコマンドを利用するには管理者権限が必要。いったんマウントしてしまえば、「エクスプローラー」からLinuxのパーティションを扱える。既定ではext4ファイルシステムとして扱われるが、“--type”パラメーターを明示的に指定すれば他のファイルシステムへアクセスすることも可能だ。
また、「設定」アプリの[アプリ]-[既定のアプリ]セクションの検索機能がアップデートされ、パフォーマンスの向上が図られた上ですべてのテストユーザーに解放された。ファイルタイプやプロトコルに関連付けられた既定のアプリを変更する際、膨大なリストから目的のデータをすばやく探し出せる。この機能はBuild 19608で初めて搭載され、一部ユーザーを対象にテスト公開されていたが、パフォーマンス問題のため一度撤回されていた。
“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルは、アクティブな開発ブランチから最新のビルドが直接提供される。新機能が積極的にテストされる場になっており、トラブルにあった場合に自分で解決できるだけの力は求められるものの、初期機能に積極的なフィードバックを行いたいユーザーにお勧めだ。ただし、機能によっては段階的に解放されるため、すぐには利用できないこともある。また、“Dev”チャネルに追加された機能はあくまでも試験的なもので、製品版に導入されるとは限らないので注意したい。