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無料ペイントソフト「Krita 4.4.0」が公開 ~塗りつぶしレイヤーがマルチスレッド対応

ディズニーで使われているシェーダー言語「SeExpr」も導入

「Krita」v4.4.0

 クロスプラットフォームで動作するオープンソースのペイントソフト「Krita」v4.4.0が、10月13日に公開された。予定より少し遅れてのリリースとなったが、塗りつぶしレイヤーの強化や「SeExpr」のサポート、アニメーションの「WebM」エクスポートへの対応など、新しい機能が多く追加された注目のアップデートとなっている。

 まず、塗りつぶしレイヤーではマルチスレッドがサポートされた。最近のコアを複数持つCPUでパフォーマンスの向上が見込める。塗りつぶしのパターンの回転、ドット・正方形・線・波で画面全体を塗りつぶすスクリーントーン、“ペンローズ・タイル”などを手軽に実現できるマルチグリッドなどにも対応している。

塗りつぶしレイヤーのプロパティ。スクリーントーンやマルチグリッドが利用可能に

 一方、「SeExpr」はアニメーションを表現するのに適したオープンソースのプログラミング言語で、カスタムソフトへの埋め込みも可能。ディズニーでアニメーションのテクスチャーやマテリアルをオンザフライで生成するために活用されているとのことで、「Krita」では塗りつぶしレイヤーのコーディングに利用できる。

「SeExpr」で塗りつぶしレイヤーをコーディング

 そのほかにも、ブラシエンジンの強化やカラーセレクターの改善、「GIMP」グラデーション形式のサポート強化などが行われた。Chrome OSとAndroid向けの修正も行われている。

 「Krita」は、クロスプラットフォームで動作するオープンソースのペイントソフト。対応OSはWindows/Mac/Linuxなどで、現在本ソフトの公式サイトから無償でダウンロード可能。Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。寄付も歓迎しており、“Microsoft Store”や“Steam”からアプリを購入すれば開発を支援できる。

ソフトウェア情報

「Krita」
【著作権者】
The Krita team
【対応OS】
Windows 7以降(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
4.4.0(20/10/13)