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「Excel」にラムダ関数、ベータ版でテスト中 ~Excelの数式はチューリング完全な言語に

VBAやJavaScriptを知らなくてもユーザー定義関数を利用可能

「Excel」の新しい関数「LAMBDA」

 米Microsoftは12月3日(現地時間)、「Excel」に新しい関数「LAMBDA」(ラムダ)を導入すると発表した。現在、“Office Insider”の“Insider”チャンネル(Windows/Mac)でテスト可能。

 簡単に言えば、「LAMBDA」は「Excel」の関数・数式を組み合わせて名前付きのユーザー定義関数を定義し、そのワークブックの中で再利用できるようにする関数だ。

 従来の「Excel」にもユーザー定義関数の機能は備わっているが、VBA(Basic)やJavaScriptで記述する必要がある。「LAMBDA」関数ならば「Excel」の数式がそのまま使えるため、BasicやJavaScriptがわからないユーザーでもユーザー定義関数が利用できる。ユーザー定義関数を使えば「Excel」の数式から冗長な繰り返し表現を排除できるため、数式の見通しがよくなったり、入力ミスを防止できるといったメリットがある。

 もう1つの利点は、これまでは記述できなかった動的なループ処理を「Excel」の数式だけで記述できるようになることだ。つまり、マクロやトリッキーな手法を用いなくても、「Excel」の数式をチューリング完全なプログラミング言語として利用できる。

 「LAMBDA」関数の基本的な構文は、以下の通り。

= LAMBDA ([parameter1, parameter2,...,] calculation)

 パラメーター(parameter)には文字列や数値、セル参照などが254個まで指定できる(省略、つまりパラメーター0個も可)。動的配列、株価や地理といったデータ型も利用可能だ。最後の引数は計算式(calculation)となる。

“Office Insider”の“Insider”チャンネル(Windows/Mac)でテスト可能