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Apple、「iOS 14.3」「iPadOS 14.3」をリリース 新ヘッドフォン“AirPods Max”に対応

CVE番号で11件の脆弱性が対処される

Apple、「iOS 14.3」「iPadOS 14.3」を正式公開

 米Appleは12月14日(現地時間)、「iOS 14.3」および「iPadOS 14.3」を正式リリースした。自動更新機能により無償でアップデートされる。「設定」アプリの[一般]-[ソフトウェア・アップデート]セクションから手動でアップデートすることも可能。

 「iOS 14.3」では、“Apple Fitness+”と“AirPods Max”がサポート。“iPhone 12 Pro”で“Apple ProRAW”の写真を撮影する機能が追加された。また、“App Store”にプライバシー情報が導入されている。

Apple Fitness+

  • iPhone、iPad、およびApple TVで利用可能なスタジオスタイルのワークアウトとApple Watchを組み合わせた新しいフィットネス体験(Apple Watch Series 3以降)
  • iPhone、iPad、Apple TVの新しい“フィットネス” Appで、Fitness+のワークアウト、トレーナー、パーソナライズされたおすすめをブラウズ可能
  • 毎週、人気の上位10種類のワークアウトタイプにビデオワークアウトを追加: 高強度インターバルトレーニング、インドアバイク、ヨガ、コア、筋力、ダンス、ローイング、トレッドミルでのウォーキング、トレッドミルでのランニング、マインドフル・クールダウン
  • Fitness+のトレーナーがワークアウト用に厳選したプレイリストを利用可能
  • Fitness+のサブスクリプションは、オーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、イギリス、および米国で利用可能

AirPods Max

  • 新しいオーバーイヤーヘッドフォン“AirPods Max”に対応
  • ハイファイオーディオで豊かなサウンドを実現
  • アダプティブEQにより、イヤークッションの装着状態に合わせてサウンドをリアルタイムに最適化
  • アクティブノイズキャンセリングで環境ノイズを遮断
  • 外部音取り込みモードで周囲の環境音を聞き取ることが可能
  • 空間オーディオとダイナミック・ヘッド・トラッキングにより、まるで映画館にいるかのようなサウンド体験を実現

写真

  • iPhone 12 ProおよびiPhone 12 Pro MaxでApple ProRAWの写真を撮影可能
  • Apple ProRAWの写真を“写真” Appで編集可能
  • 25 fpsでビデオを撮影するためのオプション
  • iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SE、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 8、iPhone 8 Plus、およびiPhone Xで静止画を撮影する際に前面カメラを左右反転可能

プライバシー

  • 新しいプライバシー情報セクションがApp Storeページに追加され、デベロッパから報告されたアプリケーションのプライバシー規約の概要を表示

TV App

  • Apple Originalの番組や映画を簡単に見つけて視聴できるように、AppleTV+のタブを刷新
  • 検索機能が強化され、ジャンルなどのカテゴリ別に参照でき、入力中に検索履歴や候補を表示
  • 上位の検索結果に映画、テレビ番組、Podcast、チャンネル、スポーツの最も関連性の高い検索結果を表示

App Clip

  • Apple製App Clipコードを“カメラ”またはコントロールセンターからスキャンしてApp Clipを起動可能

ヘルスケア

  • “ヘルスケア” Appの“周期記録”で、妊娠、授乳、または避妊方法の使用を指定できるようになったことで、生理や妊娠可能期間の予測をより的確に管理

天気

  • “天気”、“マップ”、およびSiriで空気質のデータを中国本土で利用可能
  • 米国、イギリス、ドイツ、インド、メキシコで特定の空気質レベルになったときに健康上の推奨事項を“天気”とSiriで提供

Safari

  • SafariのEcosia検索エンジンオプション

 そのほかにも、以下の不具合が修正されている。

  • 一部のMMSメッセージを受信できないことがある問題
  • 一部の“メッセージ”の通知を受信できないことがある問題
  • メッセージの作成中に連絡先グループのメンバーが表示されなかった問題
  • 一部のビデオを“写真” Appから共有したときに正常に表示されないことがある問題
  • Appのフォルダを開けないことがある問題
  • Spotlightの検索結果や、SpotlightからのAppの起動が正しく動作しないことがある問題
  • “設定”でBluetoothが利用できない場合がある問題
  • デバイスがワイヤレスで充電できなくなることがある問題
  • MagSafeデュアル充電パッドでiPhoneをワイヤレス充電したときに最大電力未満にしか充電できないことがある問題
  • WACプロトコルを使用するワイヤレスアクセサリおよび周辺機器の設定を完了できないことがある問題
  • VoiceOverの使用中にリマインダーでリストを追加すると、キーボードが閉じてしまう問題

 「iOS 14」はiPhone 6s以降、iPod touch第7世代以降で利用可能。

 「iPadOS 14.3」でも「iOS 14.3」とほぼ同様の改善が行われている。対応デバイスはiPad Air 2以降、iPad mini 4以降。

 なお、本バージョンでは脆弱性の修正も行われているので注意。同社の公開したセキュリティアドバイザリによると、CVE番号で11件の脆弱性が対処された。「FontParser」や「ImageIO」、「WebRTC」では任意コードの実行につながりうる問題が修正されており、警戒を要する。