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100種以上の絵文字を追加した「iOS 14.2」「iPadOS 14.2」が公開 ~3件のゼロデイ脆弱性も修正

拡大鏡で近くにいる人を検知しLiDARセンサーで距離を測る機能なども導入

Apple、「iOS 14.2」「iPadOS 14.2」を正式公開

 米Appleは11月5日(現地時間)、「iOS 14.2」および「iPadOS 14.2」を正式リリースした。自動更新機能により無償でアップデートされる。「設定」アプリの[一般]-[ソフトウェア・アップデート]セクションから手動でアップデートすることも可能。

 「iOS 14.2」では動物、食べ物、顔、家庭用品、楽器、性差別のない絵文字など、100種類以上の新しい絵文字が追加されたほか、ライトモードとダークモードの両方のバージョンでデザインされた8枚の新しい壁紙が同梱。拡大鏡で近くにいる人を検知し、iPhone 12 ProおよびiPhone 12 Pro Maxに搭載されているLiDARセンサーでその人との距離を報告する機能が導入された。

 また、MagSafe対応iPhone 12レザースリーブへの対応、AirPodsのバッテリー充電の最適化、ホームネットワーク対応の強化なども行われた。ヘッドフォンの音量通知機能により、音量が聴覚に影響を及ぼす可能性があるときに警告したり、接触通知に関する統計情報を個人を特定しない形で対象の公衆衛生当局に提供するオプションも追加されている。

 不具合の修正は以下の通り。

  • ホーム画面のDockでAppが機能しなくなる問題
  • カメラを起動したときに、カメラファインダーが黒く表示されることがある問題
  • パスコードを入力しようとしたときに、ロック画面のキーボードをタッチしても認識されない可能性がある問題
  • “リマインダー”で過去の時間がデフォルトで設定されることがある問題
  • “写真”ウィジェットにコンテンツが表示されないことがある問題
  • “天気”ウィジェットで華氏を設定しているのに最高気温が摂氏で表示されることがある問題
  • “天気”の“これから1時間の降水確率”の表で、雨の止む時間が誤って表示されることがある問題
  • “ボイスメモ”の録音中に電話がかかってくると中断される問題
  • Netflixのビデオを再生中に画面が黒くなることがある問題
  • Apple Watch Appを開いているときに、予期せずApple Watch Appが終了することがある問題
  • 一部のユーザで、“ワークアウト”のGPS経路やヘルスケアデータがApple WatchとiPhone間で同期されない問題
  • CarPlayダッシュボードで、オーディオが“再生停止中”と誤って表示される問題
  • デバイスがワイヤレスで充電されない可能性がある問題
  • iCloudバックアップからiPhoneを復元した場合、またはiPhoneの移行機能を使用して新しいiPhoneにデータを転送した場合に接触通知が無効になる問題

 「iOS 14」はiPhone 6s以降、 iPod touch第7世代以降で利用可能。

 一方、「iPadOS 14.2」では「iOS 14.2」でも行われた顔文字や絵文字の追加、LiDARセンサーを使った他の人との距離の測定、ホームネットワーク向けの改善に加え、以下の変更が施された。

  • “カメラ”のシーン検出では、インテリジェントな画像認識を使用してシーン内のオブジェクトを識別し、iPad Air(第4世代)の写真を自動的に改善
  • “カメラ”の自動FPSでは、ビデオ撮影時に自動的にフレームレートを下げて低照度での撮影品質を改善し、iPad Air(第4世代)のファイルサイズを最適化

 また、以下の問題にも対処挿されている。

  • カメラを起動したときに、カメラファインダーが黒く表示されることがある問題
  • パスコードを入力しようとしたときに、ロック画面のキーボードをタッチしても認識されない可能性がある問題
  • “リマインダー”で過去の時間がデフォルトで設定されることがある問題
  • “写真”ウィジェットにコンテンツが表示されないことがある問題
  • “天気”ウィジェットで華氏を設定しているのに最高気温が摂氏で表示されることがある問題
  • “ボイスメモ”の録音中に電話がかかってくると中断される問題
  • Netflixのビデオを再生中に画面が黒くなることがある問題

 「iPadOS 14」はiPad Air 2以降、iPad mini 4以降に対応している。

 なお、「iOS 14.2」「iPadOS 14.2」では脆弱性の修正も行われているので注意。同社の公開したセキュリティアドバイザリによると、CVE番号で24件の脆弱性が対処された。なかでもGoogleのセキュリティチーム“Project Zero”によって報告された3件の脆弱性(CVE-2020-27930、CVE-2020-27950、CVE-2020-27932)は攻撃への悪用も確認されており、警戒を要する。