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「Visual Studio Code」の拡張機能「PowerShell」がセマンティックハイライトに対応

昨年6月以来の安定版となる2021年2月リリースを発表

「Visual Studio Code」向け「PowerShell」拡張機能(“PowerShell ISE”テーマ)

 米Microsoftは2月26日(現地時間)、「Visual Studio Code」向け「PowerShell」拡張機能の2021年2月リリースを発表した。昨年6月以来の安定リリースとなる。

 「PowerShell」拡張機能は、「Visual Studio Code」でPowerShell言語を扱えるようにするための言語サーバーとエディターサービスをまとめたものだ。構文の強調表示(シンタックスハイライト)やコードスニペット、入力補完機能“IntelliSense”、定義への移動、変数の参照検索、[F8]キーによるPowerShellコードの実行、[Ctrl]+[F1]キーによるオンラインヘルプへのアクセスといった機能を提供する。

 対応OSは以下の通り。「Windows PowerShell」またはクロスプラットフォーム対応の「PowerShell Core」(v7以降は「PowerShell」と改名されている)が必要だ。

  • Windows:Windows 7以降、「Windows PowerShell」v3以降
  • Mac
  • Linux

 今回のアップデートの目玉は、セマンティックハイライト(「Visual Studio Code」v1.43以降で利用可能)に対応したことだ。古いシンタックスハイライターは正規表現ベースの「TextMate」様式で定義されていたが、正規表現では対応しきれないケースでシンボルが認識されなかったり、不正確なハイライトが行われることがあった。一方、セマンティックハイライトは言語サービスの字句解析処理で得られたシンボル情報に基づいているため、より正確な強調表示が可能。シンボルの意味(変数、型、関数、コメントなど)によって色分けすることもできる。

正規表現ベースのシンタックスハイライト(失敗例)
字句解析によるシンタックスハイライト。「PowerShell ISE」とほぼ同等

 同社はWindows環境既定のPowerShellエディターを「PowerShell ISE」から「Visual Studio Code」へ移行する計画を進めていたが、今回のアップデートにより、「Visual Studio Code」と「PowerShell」拡張機能の組み合わせでも「ISE」とほぼ同等のシンタックスハイライトが可能になった。

 なお、セマンティックハイライトを利用するにはそれに対応したテーマが必要。拡張機能に内蔵されている“PowerShell ISE”テーマであれば問題はないようだ。

ソフトウェア情報

「PowerShell」Visual Studio Code拡張機能
【著作権者】
Microsoft
【対応OS】
(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2021.2.2(21/02/26)