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グローバル検索を追加、列モード選択でさらに使いやすく~「Visual Studio Code」の2020年2月更新

Windows/MacのSSHホスト対応、WSL2+Windows 10 Home対応など、リモート開発も強化

「Visual Studio Code」v1.43

 米Microsoftは3月9日(現地時間)、コードエディター「Visual Studio Code」の2020年2月アップデート(v1.43)を正式リリースした。本バージョンでは「TypeScript 3.8.3」「Electron 7」へのアップデートが行われたほか、多くの新機能が追加されている。

 まず、ワークスペース全体をキーワードで串刺し検索し、結果をエディター画面に表示する機能が追加。マッチした個所やファイルの数に加え、その前後行をハイライト付きで一覧できるようになった。この検索エディターはリクエストのとくに多かった機能で、プレビュー版「Visual Studio Code Insider」で安定性向上が重ねられていたが、今回、満を持して正式リリースされた。

ワークスペース全体をキーワードで串刺し検索し、結果をエディター画面に表示

 次に、上下左右、自由な分割レイアウトをサポートする“グリッドエディターレイアウト(Grid editor layout)”も強化。グリッドの交差部分をドラッグして、複数のエリアを同時にリサイズできる。

グリッドの交差部分をドラッグして、複数のエリアを同時にリサイズ

 エディター関連では、テキストの選択機能でいくつかの改善が行われた。たとえば、[選択]-[Column Selection Mode]メニューで“列モード”を有効化すると、いわゆる矩形選択が可能。行頭が揃った変数を複数選択して、まとめてリネームするといった処理が簡単に行えるようになった。“列モード”は前述のメニューでトグル(切り替え)する仕組みで、有効にするとステータスバーに“Column Selection”というインジケーターが現れる。そのほかにも、テキストを選択した際に空白文字が記号で表示されるなどの変更が加えられた。

いわゆる矩形選択が可能な“列モード”

 リモート開発機能の改善も見逃せない。Windows/MacのSSHホストがサポートされ、ヘッドレス開発が行えるようになったほか、「Docker Desktop」が「Windows 10 Home」の「WSL 2」に対応したことにより、Windows環境で「Docker」を利用したリモート開発がこれまでより手軽に行えるようになっている。

 また、「Visual Studio Code」向け「PowerShell」拡張機能の新バージョンの提供が開始され、PowerShell環境としてのクオリティも向上している。「PowerShell ISE」によく似た互換モードも備えており、後継ツールとしての地位を固めつつある。

 そのほかにも、“エクスプローラー”や“ソース管理”のウェルカムビューがアップデート。ミニマップのサイズを変更するオプションが導入された。プラットフォーム固有の改善も行われており、Linux版ではスクリーンリーダーがサポートされたほか、macOS向けのビルドはAppleの公証サービスで署名されるようになり、マルウェアかもしれないという警告が起動時に表示されなくなった。

macOS向けのビルドはAppleの公証サービスで署名されるように。起動時の警告ダイアログとはおさらば

 「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。JavaScript、TypeScript、Node.jsを組み込みでサポートし、強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー対応の拡張機能を追加することで、幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴。現在、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。すでに利用している場合は、自動更新機能を用いてアップデートすることも可能。

ソフトウェア情報

「Visual Studio Code」Windows向け安定版
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.43(20/03/09)