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「Google Chrome 92」でPWAやビデオ会議向けの機能強化 ~ベータ版を公開

延期されていた「SharedArrayBuffer」の制限強化も実施へ

公式ブログ「Chromium Blog」

 米Googleは6月3日(現地時間、以下同)、「Google Chrome 92」のベータ版に追加された新機能を発表した。「Chrome 92」では「File Handling API」が新たにサポートされるほか、ビデオ会議向けに「Media Session API」が拡張される予定だ。

 「File Handling API」は、Webアプリケーションが特定のファイルタイプを処理できるようにするAPI。テキストファイルをダブルクリックしたときに「メモ帳」ではなくオンラインベースのアプリで開けるようにするなど、おもにPWAアプリで使われることが想定されている。

Webアプリケーションが特定のファイルタイプを処理できるようにする「File Handling API」

 この機能は「Chrome 92」からOrigin Trialsとして8月末頃までテストされる。ほかにOrigin Trialsに追加されるものとしては「Shared Element Transitions」(共通要素遷移)がある。これはAndroidでもサポートされているような画面遷移アニメーションを手軽に利用できるようにしたものだ。

【Shared Element Transitions】
root element transitions

 一方、「Media Session API」ではビデオ会議向けのアクションがサポートされる。たとえばユーザーがビデオフィードをピクチャーインピクチャー表示に切り替えたとき、そこにマイクやビデオをON/OFFするボタンを追加したり、通話を終了できるようにするための基盤が整えられる。アプリでの採用が進めば、Web版ビデオ会議アプリの使い勝手が向上するはずだ。

「Media Session API」ではビデオ会議向けのアクションがサポート

 そのほかにも、JavaScriptやCSSの拡張、セキュリティ機能の強化などが多数行われる。また、延期されていた「SharedArrayBuffer」の制限強化もこのタイミングで導入される。

 「Google Chrome」ベータ版はWindows/Mac/Linux/Android/Chrome OSに対応するフリーソフトで、現在、同社のWebサイトからダウンロード可能。Windows版は64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10で利用できる。