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「Opera 77」はビデオ会議の映像を独立したウィンドウにポップアウト可能
なんでもスクラップ&共有できる「Pinboard」も追加
2021年7月5日 06:45
ノルウェーのOpera Softwareは6月24日(現地時間)、デスクトップ向けWebブラウザー「Opera」の最新安定版「Opera 77」を正式公開した。コードネーム「R5」と呼ばれる本バージョンでは比較的大きな機能向上が施されている。
ビデオ会議をポップアウト
まず注目は、ビデオ会議の映像を独立したウィンドウとしてポップアウトできるようになったことだろう。「Google Meet」「Zoom」「Microsoft Teams」のWeb版に対応しており、会議中に別のタブへ切り替えることで発動する。会議中に話題となったWebページを調べたり、共有された資料を見るためにタブを切り替えることは多いが、その間映像が見えなくなってしまいコミュニケーションが疎かになる問題を防げるだろう。
ポップアウトしたウィンドウは、画面のサイズを変更することはもちろん、半透明で表示することも可能だ。タブを会議のページに戻せば自動でポップアウトは格納され、通常のビデオ会議の画面に戻る。
また、ほかのタブに切り替えていてもビデオ会議が開かれているタブには赤い下線が付加され、すぐに見つけられるようになっている。他のWebページを見ているときに呼びかけられ、慌てて会議のタブを探すようなことも少なくなるだろう。
「Pinboard」でなんでもスクラップ&共有
新たに搭載された「Pinboard」は何でも気軽に貼り付けて共有できるスクラップブックのような機能だ。
例えば気になったWebページがあればタブバー右側にある[Pinboard]ボタンを押し、貼り付けるボードを選択すればページのサムネイル付きで保存できる。また、Webページのスクリーンショットを撮影した際は、保存画面で[Pinboard に追加]ボタンを押せば「Pinboard」へ貼り付けられる。
スクラップ済みの「Pinboard」は、ウィンドウ左上のメインメニュー[O-Menu]やサイドバー(デフォルトはOFF)から[Pinboard]コマンドを選択することでアクセス可能。スクラップされた情報は、それぞれカードになって表示される。YouTubeのスクラップはカード上で動画を再生できるほか、任意のテキストや画像ファイルを追加することもできる。
画面右上の[共有]ボタンを押すとURLがクリップボードへコピーされ、SNSやチャットなどで共有することが可能になる。もちろん「Opera」以外のWebブラウザーでも表示可能だ。[テーマ]ボタンからはボードのデザインを[デフォルト]、[低密度]、[高密度]の3種類から選択できる。
サイドバーのミニプレイヤーが「Deezer」などに対応
サイドバーで音楽ストリーミングサービスをコントロールできるミニプレイヤーでは、これまで対応していた「Spotify」、「Apple Music」、「YouTube Music」に加え、「Deezer」が利用できるようになった。Opera Softwareによると、「SoundCloud」や「Tidal」、「Gaana」にも対応しているとのことだが、編集部では確認できなかった。
システムの設定に合わせてテーマを切り替えらえるように
デザイン関連では、新たな壁紙が追加。システムの設定に合わせて[明るい]・[暗い]テーマを切り替えれられるようになった。
「Opera」はWindows/Mac/Linuxなどに対応するフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロード可能。Windows版は窓の杜ライブラリからダウンロードすることもできる。すでにインストール済みの場合は、自動更新機能を利用してアップデートすることも可能だ。なお、6月29日には特定のWebサイトを開くとクラッシュする不具合などを修正した77.0.4054.172が公開されている。