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「ドライブ ファイル ストリーム」はパソコン版「Google ドライブ」に ~今年後半に一般リリース

「バックアップと同期」の機能を統合、企業・個人に単一の同期クライアントを提供へ

企業ユーザー向けの「ドライブ ファイル ストリーム」アプリ

 米Googleは2月4日(現地時間)、クラウドストレージ「Google ドライブ」の同期クライアントに変更を加えると発表した。現在、企業ユーザー向けの「ドライブ ファイル ストリーム」アプリと個人ユーザー向けの「バックアップと同期」アプリが並立している状況を改善し、両者を統合してパソコン版「Google ドライブ」アプリに移行する考えだ。

個人ユーザー向けの「バックアップと同期」アプリ

 「ドライブ ファイル ストリーム」と「バックアップと同期」はどちらも「Google ドライブ」のクラウドファイルをPCのローカルフォルダーと同期するクライアントアプリとして利用できるが、機能には若干の差異がある。たとえば、「ドライブ ファイル ストリーム」は共有ドライブが利用可能で、「OneDrive」の“ファイル オンデマンド”ようなローカルストレージの節約機能を備えるが、「バックアップと同期」にはない。逆に、「バックアップと同期」でサポートされているローカルフォルダーをクラウドにバックアップする機能やマルチアカウント機能は、、「ドライブ ファイル ストリーム」では使えない。そのため、2つの同期クライアントを併用せざるをえないユーザーも少なくなかった。

 この不便を解消するため、年内にも両者は統合される予定だ。手始めに今年1月にリリースされた「ドライブ ファイル ストリーム」v45.0でブランドがパソコン版「Google ドライブ」に改められた(“G Suite”から“Google Workspace”への変更も同時に実施)。Mac版ではアプリの名前も「Google Drive.app」に変更されている。ただし、この時点ではまだ機能に変更はない。

 「バックアップと同期」の機能を統合した新しい「Google ドライブ」アプリは今年後半にリリースされるが、その前にベータテストが実施される。比較的規模の大きい変更となるため、組織に「Google ドライブ」を導入している場合は、早めに評価してアップデートに備えた方がよいだろう。

3つのアプリの機能比較

 パソコン版「Google ドライブ」アプリの対応OSは、Windows 7/Server 2012 以降および「OS X El Capitan(10.11)」以降。Windows/MacともにARMベースのデバイスには今のところ対応していないが、Apple Silicon(M1)には4月リリースのv47.0でサポートされる見込みだ。