ニュース

Mozilla、「Firefox 90」でFTPのサポートを終了

FTPのURLを開こうとすると、外部アプリで開くかどうかを問うプロンプトが現れる

Mozilla、「Firefox 90」でFTPのサポートを終了

 Mozillaは7月20日(米国時間)、「Firefox 90」でFTPのサポートを終了したと発表した。「Firefox 88」以降はすでにデフォルトで無効化されていたが、とうとう完全に廃止された格好だ。

 FTPは幅広い環境で手軽に使えるファイル転送プロトコルとして長らく親しまれてきたが、誕生から50年が経過しており、深刻なセキュリティ問題をいくつも抱えている。最大の問題はデータが平文で転送されることで、盗聴や偽装、改竄が比較的容易に行われてしまう。事実、FTPを悪用したマルウェア攻撃も少なくない。

 そこで、「Google Chrome」や「Microsoft Edge」などの主要WebブラウザーではFTP対応の段階的な廃止を進めてきた。「Firefox」もそれに同調してFTPサポートの縮小を進めてきたが、「Firefox 90」でFTPの実装そのものが削除されたことで一連の対応は完結したことになる。

 「Firefox」でFTPプロトコルのURLを開こうとすると、外部アプリで開くかどうかを問うプロンプトが現れる。「Firefox」の「HTTPS-Only モード」やHSTSといった接続を自動で安全なものへアップグレードする仕組みは、FTPには提供されない。

FTPのURLを開こうとすると、外部アプリで開くかどうかを問うプロンプトが現れる