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「Visual Studio Code」2021年9月更新、エディターの細かい使い勝手向上に注力
削除されたファイルや読み取り専用のファイルを開いているエディターもわかりやすく
2021年10月8日 16:36
米Microsoftは10月2日(現地時間)、コードエディター「Visual Studio Code」の2021年9月アップデート(v1.61)を正式リリースした。今月のリリースでは、エディターのレイアウト関連でいくつかの改善が盛り込まれている。
「Visual Studio Code」でエディターのレイアウト変更(上下2分割や左右3分割など)をすると、それぞれに「エディターグループ」が作成される。エディターグループはそれぞれタブバーを持ち、複数のドキュメントを切り替えられるが、同じファイルを2つのエディターで見比べたいだけならばタブバー(エディターグループ)はむしろ邪魔だろう。
そこで今回のアップデートでは、新しいエディターグループを作成せずにエディターを分割するコマンド(Split Editor in Group)が追加された。デフォルトでは左右に2分割できるが、エディター右上のトグルボタンをクリックすれば簡単に上下2分割に切り替えることが可能だ。
次に、エディターグループを自動でロックする機能が実験的に導入された。指定したタイプのエディターがグループの最初に開かれており、かつ複数のグループが開かれている場合に、ロックされたグループに新たなエディターが作られることはない。デフォルトでは「統合ターミナル」が自動ロックの対象タイプに指定されている。
つまり、統合ターミナルのグループに誤って別の新しい画面が作成され、ターミナルが非アクティブになってしまうといった事故はなくなる。常に表示しておきたいタイプのエディターを指定しておけば、より快適に「Visual Studio Code」を利用できるようになるだろう。
さらに、削除されたファイルや読み取り専用のファイルを開いている場合、エディタータブが打消し線(赤字)や鍵アイコンで装飾されるようになった。一致するブラケットペアを垂直ガイドで結んでわかりやすく表示する機能や、アクティブなターミナルの幅と高さを設定する機能なども導入された。
そのほかにも、「Jupyter Notebook」を改善。目次の表示やセル(評価式を記述するパーツ)のデバッグがサポートされた。また、拡張機能の作者はプラットフォーム(Windows、macOS、Linux)ごとに異なるバージョンを提供できるようになった。プラットフォーム固有の機能を利用したい場合や、ネイティブモジュールを含めたい場合などに役立つだろう。
「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。JavaScript、TypeScript、Node.jsを組み込みでサポートし、強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー対応の拡張機能を追加することで、幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴。現在、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。また、Windows 11ならば「ストア」アプリ(Microsoft Store)からインストールすることも可能。すでに利用している場合は、アプリの自動更新機能を用いてアップデートできる。
ソフトウェア情報
- 「Visual Studio Code」Windows向け安定版
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.61(21/10/07)