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「Wireshark 3.6」が正式版に ~Apple M1に対応、Windows 7/Server 2008 R2のサポートは終了

オープンソースのパケット取得・解析ツール

「Wireshark」v3.6.0が公開

 オープンソースのネットワークプロトコルアナライザー「Wireshark」の最新安定版「Wireshark 3.6.0」が、11月22日(協定世界時)に公開された。昨年10月以来のメジャーバージョンアップとなる。

 「Wireshark」は、Windows/Mac/Linuxなどをサポートするクロスプラットフォーム対応のネットワークプロトコルアナライザー。ネットワークに流れるさまざまなパケットを採取し、情報をリアルタイムで表示したり、ログファイルを解析・調査できる。偶数のマイナーバージョンが安定版、奇数のマイナーバージョンが開発版となっており、今回リリースされた「Wireshark 3.6」は「Wireshark 3.2」「Wireshark 3.4」に続く新しい新しい安定版となる。

 「Wireshark 3.6」には、「Wireshark 3.5」開発版でテストされていた機能がブラッシュアップの上、導入されている。

 目玉となるのは、macOS Arm 64(Apple Silicon、M1)がネイティブサポートされることだ。64bit版Windows向けのポータブルアプリパッケージも用意される。Windows版インストーラーには「Npcap 1.55」が、Intel Mac版パッケージには「Qt 5.15.3」が含まれており、Mac版は「macOS 10.13 High Sierra」以降が必須となる。

Windows版インストーラーには「Npcap 1.55」が含まれる

 機能面では、RTP(Real-time Transport Protocol)プレイヤーが再設計され大きく改善されたほか、「Event Tracing for Windows」(ETW)の読み込みがサポートされた。正規表現を用いてテキストファイルからキャプチャーをインポートする機能や、「Python」スタイルの文字列リテラルで表示フィルターを指定する機能も導入されている。

 なお、「Wireshark 3.6」のリリースに伴い、「Wireshark 3.2」のサポートは終了する。これによりWindows 7/Windows Server 2008 R2に対応する「Wireshark」はメンテナンスされなくなるので注意したい。

ソフトウェア情報

「Wireshark」Windows向け安定版
【著作権者】
Gerald Combs and contributors
【対応OS】
Windows 8/10およびWindows Server 2012/2012 R2/2016/2019
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
3.6.0(20/11/22)