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パケット構造をアスキーアート風に表現できる「Wireshark 3.4」が正式リリース
「Wireshark 3.2」系統では2件の脆弱性を修正。「Wireshark 2.6/3.0」はサポート終了
2020年10月30日 14:53
オープンソースのネットワークプロトコルアナライザー「Wireshark」の最新安定版v3.4.0が、10月29日(協定世界時)に公開された。昨年12月以来のメジャーバージョンアップとなる。
「Wireshark 3.4」の目玉は、選択したIPパケットの構造をアスキーアート風に32バイトの長方形で可視化したパケットダイアグラム(packet diagram)だ。パケット詳細画面で選択されたフィールドをパケットダイアグラムでハイライトしたり、逆にパケットダイアグラムで選択したフィールドをパケット詳細画面でフォーカスすることが可能で、パケットの構造を学ぶのに役立つ。
初期設定では[表示]メニューから有効化できないが、これは「Wireshark」の3ペインにほかの画面(パケット一覧・詳細・バイト列)がすでに割り当てられているためだ。[編集]-[設定]ダイアログの[外観]-[レイアウト]セクションでレイアウトをカスタマイズすれば利用できるようになる。
そのほかにも、新しいプロトコルへの対応を拡充。既存プロトコルのサポートもアップデートされた。Windows版のインストーラーには「Npcap 1.00」「Qt 5.15.1」が付属するようになり、インストーラーと実行ファイルは「SHA-2」だけで署名されるようになっている。
「Wireshark」はWindows/Mac/Linuxなどに対応しており、現在ソースコードとWindows/Mac向けのインストーラーが本ソフトの公式サイトから無償でダウンロード可能。また、Windows向け最新安定版のインストーラーは窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。
なお、旧安定版「Wireshark 3.2」系統でも2件の脆弱性を修正したアップデートが行われているので注意。「Wireshark 3.4」のリリースにより「Wireshark 2.6」「Wireshark 3.0」系統のサポートは終了したため、アップデートは提供されていない。
ソフトウェア情報
- 「Wireshark」Windows向け安定版
- 【著作権者】
- Gerald Combs and contributors
- 【対応OS】
- Windows 7/8/10およびWindows Server 2008 R2/2012/2012 R2/2016/2019
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 3.4.0(20/10/29)