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無料ペイントソフト「Krita 5.0」、史上「最大かつもっとも重要な」アップデート

リソースの管理を一新して安定性とパフォーマンスを向上

「Krita」v5.0.0

 ペイントソフト「Krita」の最新版v5.0.0が、12月23日に公開された。2018年3月以来のメジャーバージョンアップとなる。

 「Krita」は、Linuxのデスクトップ環境「KDE」の画像編集アプリケーション「KImage」の流れをくむオープンソースのペイントソフト。初心者からプロまで使える本格的なお絵描きツールを目指し、20年以上にもわたり開発が続けられている老舗のアプリだ。

 現在はWindowsやMacでも利用可能。Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。寄付も歓迎しており、「Microsoft Store」や「Steam」からアプリを購入すれば開発を支援できる。

 「Krita 5.0」は今までで「最大かつもっとも重要な」アップデートで、その変更は多岐にわたる。

 なかでも注目すべきは、ブラシプリセット、グラデーション、パレットといったリソースの管理が一新されたことだ。リソース処理の中核に「SQLite」を据え、リソースのタグ付けと読み込みがすべてデータベースで管理されるようになり、従来バージョンにあった不具合の多くが解決された。

 また、一度にリソースを読み込む必要がなくなったため、起動速度の向上やメモリ使用量の削減も実現できたという。リソースフォルダーがハードコード(ソースコードに直書きされ、変更できないこと)されなくなり、USBメモリなどにリソースを入れて持ち運べるようになったほか、リソースマネージャー自体も新しくなっている。

リソースマネージャー自体も新しく

 また、グラデーションも改善された。8bit画像のグラデーションにディザリングが実装され、人の目に色の移り変わりがより滑らかに映るようになったほか、16bit/32bit画像のグラデーションも美しくなった。グラデーションエディターもブラッシュアップされ、より使いやすくなっている。

グラデーションエディターもブラッシュアップ

 そのほかにも、さまざまな部分が改善・強化された。以下にあげるのはそのほんの一部だ。

  • fast floatプラグインによる高速なカラー管理
  • スマッジブラシエンジンの書き換え
  • MyPaint」ブラシのサポート
  • アニメーション関連機能のオーバーホール
  • 新しくなったストーリーボードツールとワークフロー
  • ユーザーインターフェイスの改善
  • HEIFプラグインの更新とAVIFのサポート
  • TIFFサポートの改善
  • WebPプラグインの改善
  • 独自フォーマットKRAを圧縮したKRZ形式のサポート
  • タイムラプスビデオを記録するレコーダードッカー
  • レイヤー機能の強化
  • Pythonプラグインの拡充と改善
  • [Ctrl]+[Enter]キーでアクションを検索
[Ctrl]+[Enter]キーでアクションを検索

 なお、32bit版Windowsのサポートは終了した。「Krita 5.0」の新しいサポートOSはWindows 8.1以降(64bit版のみ)となっているので注意。

ソフトウェア情報

「Krita」
【著作権者】
The Krita team
【対応OS】
64bit版Windows 8.1以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
5.0.0(21/12/23)