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無料のディスク暗号化ツール「VeraCrypt」v1.25.9、MSIインストーラー版にテコ入れ

BSoDにつながる不具合などにも対策

「VeraCrypt」v1.25.9

 オープンソースの暗号化ドライブ作成ツール「VeraCrypt」v1.25.9が、2月19日に公開された。MSIインストーラー版がシステム暗号化に対応したのがトピックだ。

 「VeraCrypt」は、暗号化された仮想ディスクドライブを作成・マウントできるソフト。2014年に突如開発が終了してしまった「TrueCrypt」の流れをくむツールで、USBフラッシュドライブやHDDを丸ごと暗号化したり、Windowsのシステムパーティション・ドライブを暗号化できる。

 対応プラットフォームはWindows、Mac、Linux、Raspberry Pi、FreeBSDなど。ライセンスは「Apache License 2.0」および「TrueCrypt License version 3.0」のマルチライセンスで、現在本ソフトの公式サイトからダウンロード可能。寄付も受け付けている。

 Windows版「VeraCrypt」にはEXEインストーラー版、ポータブル版、MSIインストーラー版などがあるが、MSIインストーラー版には「VeraCrypt」で暗号化されたシステムパーティションで利用できないなどの制限があった。本バージョンではこの制限が緩和されている。

「VeraCrypt」のラインナップ(公式サイトより)

 また、MSIインストーラー版の利用にはWindows 10以降が必要とされていたが、今回のアップデートから対応OSがWindows 7以降に改められた。MSIインストーラー版で「トラベラーディスク」(「VeraCrypt」を起動するためのディスク)が作成できない問題も解決されている。

 そのほかにも、Deflate圧縮の代わりにLZMA圧縮を使用することにより、EXEインストーラーのサイズを約50%削減。ブルースクリーンエラー(BSoD)につながる不具合などにも対策が施された。

ソフトウェア情報

「VeraCrypt」Windows版
【著作権者】
IDRIX 氏
【対応OS】
Windows 10およびWindows Server 2003/2008/2008 R2/2012
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
1.25.9(22/02/19)