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MacとiPadで1組のマウスとキーボードを共有できる「macOS Monterey 12.3」が正式版に

ユニバーサルコントロールをβ版としてサポート。旧OSともどもセキュリティ更新あり

「macOS Monterey 12.3」

 米Appleは3月14日(現地時間)、「macOS Monterey 12.3」をリリースした。本バージョンでは、MacとiPadで1組のマウスとキーボードを共有できる「ユニバーサルコントロール」がベータ版としてサポートされている。

 「ユニバーサルコントロール」は、以下のデバイスを組み合わせた場合のにのみ利用可能。最大で3台のデバイスに対応する。あらかじめ同じ「Apple ID」で「iCloud」にサインインしておかなければならないほか、USB接続で使う場合はiPad上でMacを信頼できるデバイスとして追加する必要がある点、ワイヤレスで利用する場合は両方のデバイスでBluetooth、Wi-Fi、HandoffがONになっており、デバイス同士が10メートル以内の距離にある必要がある点にも注意したい。

  • MacBook Pro(2016以降)
  • MacBook(2016以降)
  • MacBook Air(2018以降)
  • iMac(2017以降)
  • iMac(27インチ5K Retina、Late 2015)
  • iMac Pro
  • Mac mini(2018以降)
  • Mac Pro(2019)
  • iPad Pro
  • iPad Air(第3世代以降)
  • iPad(第6世代以降)
  • iPad mini(第5世代以降)

 準備が整っていれば、Mac側からiPadへカーソルを移動し、自由に操作できるようになる。デバイスを渡るときに、膜を突き破るようなアニメーションが表示されるのが面白い。デバイス間でコンテンツをドラッグ&ドロップすることが可能で、同社はiPad上でApple Pencilを使って描いたスケッチをMac上のKeynoteに入れたいときなどに最適だとしている。

「ユニバーサルコントロール」の設定は[環境設定]-[ディスプレイ]画面で管理できる
iPad側の設定画面。「ユニバーサルコントロール」の利用には「iPadOS 15.4」への更新が必要

 そのほかにも、以下の改善と修正が行われている。

  • M1チップを搭載したMacコンピュータで、対応するAirPodsを使用すると、「ミュージック」でダイナミックヘッドトラッキングが利用可能です
  • M1チップを搭載したMacコンピュータでAirPodsを使用する場合、コントロールセンターにオフ、固定、ヘッドトラッキングのカスタマイズ可能な空間オーディオの設定が追加されました。
  • 絵文字キーボードに顔、手振り、家庭用品などの新しい絵文字が追加されました。
  • 握手絵文字では、両手に別々の肌色を選択可能
  • Siriに新しい音声が追加され、選択肢の多様性が広がりました。
  • Podcastsアプリに、シーズン、再生済み、未再生、保存済み、ダウンロード済みエピソードのフィルタリング機能が追加されました。
  • Safariのウェブページ翻訳でイタリア語と中国語(繁体字)のサポートを追加
  • ショートカットがリマインダーとのタグの追加、削除、クエリーに対応しました。
  • 保存したパスワードに自分のメモを含めることができるようになりました
  • バッテリー残量測定の精度を向上
  • Today View のニュースウィジェットをクリックしても記事が表示されない場合がある。
  • Apple TVアプリでビデオを視聴する際、音声が歪んで聞こえることがある
  • 写真でアルバムを整理する際、一部の写真やビデオが意図せず移動することがある

 なお、本バージョンではCVE番号ベースで60件の脆弱性が修正されているので注意。任意コードの実行やルート権限の奪取、機密情報の漏洩、セキュリティ機能のバイパス、サービス拒否(DoS)などにつながる可能性があり、できるだけ早い対応をお勧めする。

 また、「macOS Big Sur 11.6.5」「Security Update 2022-003 Catalina」も併せてリリースされている。「macOS Big Sur 11.6.5」では21件、「Security Update 2022-003 Catalina」では18件の脆弱性が修正された。