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フリーのアンチゴチ書体「びぜんアンチック」が公開、「BIZ UDゴシック」がベース

00年代のマンガや同人誌を思わせる雰囲気。ゆるいライセンスも魅力

フリーのアンチゴチ書体「びぜんアンチック」

 フリーのアンチゴチ書体「びぜんアンチック」フォントが、3月27日に公開された。先日公開されたプログラミング向け「UDEV Gothic」フォントと同様、「SIL Open Font License 1.1」(OFL-1.1)で公開されたモリサワの「BIZ UDゴシック」をベースに制作されている。

 「びぜんアンチック」は、「BIZ UDゴシック」の漢字と「ZENアンチック」(Zen Antique)のかなを組み合わせたフォント。いわゆる「アンチック体」(アンチゴチ)と呼ばれるタイプで、マンガの吹き出しや絵本でよく用いられる。名前の由来は「備前」ではなく、「BIZ」+「ZEN」のようだ。作者は「源暎」シリーズのフォントで知られるおたもん氏。

「びぜんアンチック」と「源暎アンチック」の比較

 マンガ制作ソフト「ComicStudio」のフォントパックに付属していたコミックフォントを再現したとしており、当時の週刊の少年マンガ雑誌の雰囲気が味わえるのが特徴。このコミックフォントは00年代、同人界隈でもよく使われていたそうだが、入手が困難な今、フリーのフォントで気軽に当時のものに似たフォントが手に入るのは魅力だ。絵の中でも負けない読みやすさがあるので、マンガ以外でも活躍の場はあるだろう。動画のテロップなどにも使ってみてはいかがだろうか。

 ライセンスは、「BIZ UDゴシック」「ZENアンチック」を継承した「OFL-1.1」。個人利用・商用にかかわらず無償で利用できるだけでなく、Webサイトに埋め込んだり、改変して派生フォントを開発したり、アプリやゲームなどに組み込むこともできる。

ソフトウェア情報

「びぜんアンチック」
【著作権者】
おたもん 氏
【対応OS】
(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0(22/03/27)