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「Android Studio Chipmunk」が安定版に ~最新のAndroidアプリ開発環境

「Jetpack Compose」のアニメプレビューが正式化。CPUプロファイラーも強化される

「Android Studio Chipmunk」(2021.1.1)

 米Googleは5月9日(現地時間)、「Android Studio Chipmunk」(2021.2.1)を安定版としてリリースした。Androidアプリの開発環境「Android Studio」の最新版で、愛称の「Chipmunk」は「シマリス」を意味するようだ。

 今回のリリースではプラットフォームが「IntelliJ 2021.2」にアップグレードされ、プロジェクト全体を分析してコンパイル前にエラーを検出する機能、「Maven」と「Gradle」の依存関係を簡単に管理できる新しいパッケージ検索UI、プロジェクトの保存時に利用できるアクション(コードの再フォーマットやインポートの最適化など)の拡充などが行われた。

プラットフォームは「IntelliJ 2021.2」にアップグレード

 Android開発に関しては、これまで「Jetpack Compose」開発者向けとして実験的に提供されていた「Compose Animation Preview」が正式な機能となった。「Compose」で作成したアニメーションをインスペクト・デバッグするのが容易になる。現状は「AnimatedVisibility」と「updateTransition」のみの対応となるが、今後さらに多くの種類のアニメーションがサポートされるとのこと。

「Compose Animation Preview」が正式な機能に

 また、CPUプロファイラーが強化され、処理をブロックしてしまう「ジャンク」(Jank)の原因を突き止めるのに役立つ情報が提供されるようになった。このジャンク情報は「Android Emulator」またはAPI レベル 31(Android 12)以降の物理デバイスで利用可能。

 そのほかにも、「Build Analyzer」に新しいJetifierチェックが導入。ビルド時のパフォーマンスを向上させるために外すことのできるJetifierフラグを通知できるようになった。Jetifierフラグはサードパーティライブラリに「AndroidX」への移行を促すために導入されたものだが、ライブラリエコシステムのほとんどは「AndroidX」をネイティブサポートしており、もはや不要だ。これらを無効化すれば通常、ビルド時間を5~10%短縮できるとのことなので、無効化の提案を受けたらそれに従うのがよいだろう。

 「Android Studio」はWindows/Mac/Linux/Chrome OSに対応しており、現在Android開発者向けのサイト「Android Developers」から無償でダウンロードできる。

ソフトウェア情報

「Android Studio」Windows向け安定版
【著作権者】
Google LLC
【対応OS】
64bit版のWindows 8/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2021.1.1(22/05/09)