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「Google Chrome 108」がベータ版に ~ダウンロード警告を充実させるなどの改善

新しいCSS単位など、開発者向け機能多数

「Google Chrome 108」のベータ版

 米Googleは10月28日(現地時間)、「Google Chrome 108」のベータ版に追加された新機能と変更点を発表した。「Chrome 108」では「FileSystemSyncAccessHandle」に対する完全な同期APIをサポート。WebAssembly(WASM)ベースのアプリケーションで高いパフォーマンスが得られるという。

 そのほかにも、一部のダウンロード警告でユーザーインターフェイスが変更される。たとえばユーザーの情報を不正に盗み取ろうとするダウンロードを「Chrome」が検知すると、「ブロックされました」というメッセージではなく、「アカウントを乗っ取る可能性のマルウェアが含まれています」といった、より詳細な説明が表示される。

一部のダウンロード警告でユーザーインターフェイスが変更

 また、「パスワード マネージャー」で各認証情報に対しメモを追加できるようになった。これに伴い、パスワードの「目」アイコンをクリックしても、従来のようにリストビューでパスワードをチェックすることはできなくなり、代わりにサブページで確認する仕組みになる。

 加えて、Windows版ではインストーラーが「Chrome」をタスクバーにピン留め(固定)するようになる。セットアップした「Chrome」へ簡単にアクセスできるようにするためだという。

 なお、以上の変更は段階的に実施されるようだ。まだ利用できないこともあるので注意したい。

 加えて、「Origin trials」テストは以下の2件が開始される。

  • Merchant identity in canmakepayment event
  • Back/forward cache NotRestoredReason API

 CSS関連では「sv*」、「lv*」、「dv*」などの新しいビューポート(Webページを表示するための領域)単位が追加されるほか、「LayoutNG」印刷のサポートに伴い、要素が途切れて印刷されないように調整するbreak-before、break-after、break-insideが追加された。

 そのほかに開発者向け機能も盛りだくさんで、「COLRv1」可変フォント、ワーカーにおける「Media Source Extensions」(MSE)のサポートなどが含まれる。

 「Google Chrome」ベータ版はWindows/Mac/Linux/Androidなどに対応するフリーソフトで、現在、同社のWebサイトからダウンロード可能。Windows版は64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10/11で利用できる。