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Windows版「OneNote」アプリに文字起こし機能 ~複数話者を識別、ペン入力と同期再生も

まずは「Office Insider」で。段階的に提供範囲を拡大

Microsoft、Windows版「OneNote」アプリの新しい文字起こし(Transcribe)とインクのエクスペリエンスを発表

 米Microsoftは11月15日(現地時間)、Windows版「OneNote」アプリの新しい文字起こし(Transcribe)とインクのエクスペリエンスを発表した。日本語にも対応しており、会議の議事録を作成したり、講義のノートをとるときに役立つ。

 「OneNote」の文字起こしは、2つの方法で利用可能。いずれもリボンの[ホーム]タブにある[トランスクリプト]コマンドを実行すると[Transcribe]サイドパネルが開き、文字起こしを開始することができる。

[Transcribe]サイドパネル

 まず1つ目は、[Transcribe]パネルの[録音を開始]ボタンを押し、オーディオを直接キャプチャーする方法だ。一時停止ボタンを押せば録音を中断できるが、レコーディング中は[Transcribe]パネルを開いたままにしておかなければならない点には注意したい。

 録音が完了したら、[今すぐ保存してトランスクリプトを作成]ボタンをクリック。すると、記録したオーディオファイルがクラウドにアップロードされ、音声がテキスト化される。複数の話者を「話者1」、「話者2」などと識別し、それぞれのセリフをわけてテキスト化できるのがディクテーション(音声入力)との大きな違いだ。間違いがあれば、その場で修正することも可能。作成されたトランスクリプト(文字起こしファイル)はノートに挿入される。

複数の話者を識別。間違いがあれば、その場で修正することもできる

 「OneNote」で文字起こしをする利点は、そのときにとったノートと連動する点にあるだろう。とくにインク入力との連動は便利で、録音中にキャプチャーされたインクストロークは、あとでトランスクリプトと同期して再生できる。

録音中にキャプチャーされたインクストロークは、あとでトランスクリプトと同期して再生できる

 2つ目は、すでにあるオーディオファイルをアップロードする方法だ。この方法は、過去の会議や公演の録画をテキストに起こしたい場合に便利。サポートファイルは、現在のところWAVE/MP4/M4A/MP3形式の4つ。最初にアップロードする点を除けば、オーディオを直接キャプチャーする方法と使い方は変わらない。

 なお、この機能を利用するにはアクティブな「Microsoft 365」サブスクリプションが必要。クラウドを利用するため、安定したインターネット接続があることも条件となる。対応バージョンは「バージョン 2211」(ビルド 15729.20002)以降で、まずは「Office Insider」のテスターから順次提供が拡大されていくとのこと。

 Windows版「OneNote」アプリは、現在「Microsoft Store」などから無償でダウンロード可能。Windows 10以降で利用できる。将来的に廃止される予定のWindows 10版と間違えないようにしたい。