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無料のメディアセンターアプリ「Kodi 20.0 "Nexus"」が正式版に

AV1メディアのハードウェアデコードをサポート

ホームシアターアプリ「Kodi 20.0」が正式公開

 XBMC Foundationは1月15日(米国時間)、オープンソースのメディアセンターアプリ「Kodi」の最新版「Kodi 20.0」(コードネーム:Nexus)を正式リリースした。2021年2月に「Kodi 19」がリリースされて以降、約4,600件以上ものコミット(ソースコードの改善)を得て、さまざまな機能強化と不具合の改善が施された。

 「Kodi」(旧XBMC、XBox Media Center)は、もともとXbox向けに開発されたホームシアターPC(HTPC)向けのメディアプレーヤーソフト。リビングルームの大画面スクリーンでメディアを楽しむのに最適な「10フィート」ユーザーインターフェイスを備え、さまざまなソースからメディアを再生することが可能。また、メディアコンテンツをDLNA/UPnP機器へ配信するサーバー機能を備える。

 開発はオープンソース・非営利で行われており(寄付歓迎、ライセンスはGPLv2ライセンス)、Windows/Mac/Linux/iOS/Android/Raspberry Pi/tvOSといったOSをサポートしている。Windows版は32bit/64bitのインストーラー版に加え、「Microsoft Store」から入手できるストアアプリが利用可能。初期状態のユーザーインターフェイスは英語だが、日本語化も可能だ。

日本語化の手順。まず[インターフェイス](Interface)画面を開く
左下をクリックしてメニューを[ベーシック]から他の上級モードへ切り替え、[スキン](Skin)セクションへ移動。フォントを「Arial」系に変更する
[地域](Regional)セクションで言語を日本語へ切り替え

 「Kodi 20.0」では、バイナリアドオンのマルチインスタンス(複数実行)がサポートされた。これまでアーキテクチャー上の制限で利用できなかったことがアドオンで実現できるようになる。今後はこれを活用したアドオンの拡充に期待したい。

 機能面では、AV1メディアのハードウェアデコードがサポートされたのがトピック(一部のプラットフォームを除く)。字幕システムの大規模刷新や、DXVA 2.0(DirectX Video Acceleration 2.0)を活用したWindowsデスクトッププラットフォームにおけるHDRフルサポート、NFSv4ファイルシステムへの対応などにも注目したい。

 また、コンテキストメニューの一貫性が向上し、どこで利用してもほぼ同じメニューが表示されるようになった。安定性やパフォーマンス、セキュリティも向上しているという。