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無償テキストエディター「Mery」もJavaScriptエンジン「V8」に対応

最新ベータ版v3.3.6で

「Mery」v3.3.6

 フリーの高機能テキストエディター「Mery」ベータ版v3.4.3が、2月7日に公開された。本バージョンの目玉は、マクロでJavaScriptエンジン「V8」が利用できるようになったこと。「秀丸エディタ」「EmEditor」に続き、フリーのテキストエディターでも「V8」対応がなされた。

 「V8」は「Microsoft Edge」や「Google Chrome」に搭載されているスクリプトエンジンで、最新のJavaScript仕様に対応しているのが魅力。「Mery」のマクロでも新しい構文を用いて簡潔にスクリプトを書いたり、「#include」で最新の外部スクリプトを読み込めるのはうれしいところだ(import/exportには非対応)。

新しい構文を用いて簡潔にスクリプトを記述

 「Mery」で「V8」エンジンを利用するには、マクロファイルの先頭に「#language = "V8"」と記述すればよい。ただし、以下の点には注意したい。

  • キーワードの大文字・小文字は区別される。ただし、従来のマクロと互換性を保つため、先頭の文字に限り大文字・小文字どちらでもよい(仕様上の制限で、「window」オブジェクトのみ先頭は小文字に限る)。
  • 非同期で実行される。そのため、従来のJScriptよりも遅くなる可能性がある
  • 「WebView2」ランタイムが必要(最新のWindows 10/11ならばOSに同梱されている)

 そのほかにも、編集中の行を常に画面の中央に「固定」した状態でスクロールする「タイプライター スクロール」機能を改善。改行を入力したときにだけ「タイプライター スクロール」を行う「可変」モードが追加された。「可変」モードと「固定スクロール」を組み合わせて、アクティブな行を基準にカーソルの移動に追従してスクロールすることも可能だ。

「タイプライター スクロール」機能のオプションが拡充

 また、正規表現でメタ文字を無効化するオプションが追加され、ドットや括弧をエスケープせずに検索できるようになった。「Q」と「E」で囲むことでメタ文字を無効化する可能で、検索クエリをシンプルに書くことができる。

 「Mery」ベータ版は、64bit版を含むWindows XP/Vista/7/8/10に対応するフリーソフト。現在、作者のWebサイトからダウンロードできる。

ソフトウェア情報

「Mery」アルファ版
【著作権者】
kuro 氏
【対応OS】
Windows Vista/7/8/10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
3.4.3(23/02/07)