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Windows 11の仕様変更で様々な影響 ~フリーの高機能テキストエディター「Mery」ベータ版で暫定修正
「Delphi」の制限で描画できなかった細字のフォントウェイトにも対応
2021年9月24日 15:29
フリーの高機能テキストエディター「Mery」ベータ版v3.3.0が、9月17日に公開された。このバージョンではWindows 11への正式対応とまではいかないものの、問題が発生しそうなところに対策が施されているという。
Windows 11ではウィンドウの角が丸くなるなどの変更が行われているが、既存のアプリケーションへの影響はそれだけにとどまらないようだ。たとえばWindows 11ではスクロールバーの仕様が変更され、目立たないように細いデザインとなっている。マウスオーバーで少しだけ太くなるが、それでもまだ見にくいという人は少なくないだろう。「設定」アプリの[アクセシビリティ]-[視覚効果]セクションには[スクロールバーを常に表示する]というオプションが用意されており、これを有効化すれば常に太い状態となるが、「Mery」をはじめとするWin32アプリにはこの設定が効かないようだ。
また、ダークモードで独自にコントロールをレンダリングしている箇所にも影響が出ているようだ。たとえば[オプション]ダイアログのスピンエディット(数字を上下ボタンで調整できるテキストボックス)の上下ボタンが表示されないほか、チェックボックスがオレンジ色でレンダリングされる。
本ベータ版では、そうした不具合が解消されているとのことだ。Win32アプリを開発・公開している人は、ぜひこうした点もチェックしてみてほしい。
そのほかにも、Microsoftがオープンソースで公開しているUIアイコン素材「Fluent UI System Icons」でダークモードのアイコンが実装された。本バージョンからはマテリアルアイコンを適用するときに「mymeryres.dll」という名前で「Mery.exe」と同じフォルダーに配置することでも適用されるようになっているという。
また、「Mery」は「Delphi」で開発されているが、その仕様でフォントのウェイトが標準と太字の2種類しか利用できなかった。しかし、「PlemolJP」フォントの作者の協力を得てレンダリングの仕組みを大幅に見直すことで、細字フォントの描画にも対応したという。
「Mery」ベータ版は、64bit版を含むWindows XP/Vista/7/8/10に対応するフリーソフト。最新版は17日にリリースされたv3.3.0で、作者のWebサイトからダウンロードできる。
ソフトウェア情報
- 「Mery」アルファ版
- 【著作権者】
- kuro 氏
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8/8.1/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 3.3.0(21/09/17)