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「Visual Studio 2022」v17.5が公開 ~オールインワン検索や新しいAIコード提案を追加
「Visual Studio for Mac 17.5」も同時リリース
2023年2月22日 08:00
米Microsoftは2月21日(現地時間)、統合開発環境「Visual Studio 2022」の最新版v17.5を公開した。コーディングに集中できるように、雑事を取り除くための機能改善が多く投入されているという。目玉となる新機能としては、オールインワン検索やインテントベースのサジェストなどがある。
「Visual Studio 2022」にはこれまで、コマンドを探す「Visual Studio Search」とソースコードのシンボル検索・ジャンプを行う「Go To」という2つの検索機能があり、いちいち使い分ける必要があった。これを改め、両者をひとまとめにしたのがオールインワン検索(All-in-one search)だ。
オールインワン検索はタイトルバー右側の検索ボックスのほか、[Ctrl]+[Q]キーでアクティブとなり、コマンドとソースコードのシンボルを一度に検索できる。コマンドのみを調べたい場合は[Ctrl]+[M]キー、ソースコードのみを検索したい場合は[Ctrl]+[T]キーで対象を絞ることもできる。
一方、インテントベースのサジェスト(Intent-Based Suggestions)はソースコードの入力補完機能を強化するものだ。機械学習アルゴリズムで開発者がよく行っている変更を把握し、その意思(Intent)を汲んだ入力候補の提案を行う。変更前と変更後の違いは赤・緑のインライン差分ビューに表示される仕組みで、開発者はより速く、正確にコーディングできるようになる。
そのほかにも、「Visual Studio 2022」v17.5ではさまざまな変更や改善が加えられている。
- デバッガーのテキストビジュアライズの強化
- インクリメンタルビルドのパフォーマンスを大幅に改善。スレッドウィンドウのレスポンスもよくなり、応答時間が半分に削減される
- 「ASP.NET Core」プロジェクトに.http/.restファイルを追加。手軽にテスト・修正を反復してAPI開発を迅速に
- 「Dev Tunnels」の構成と管理を改善
- XAMLベースのデスクトップアプリで利用できるアクセシビリティチェッカー
- 「Unreal Engine」開発の統合。ブループリントとアセットの表示が「Visual Studio」で
- 「IntelliSense」マクロ展開を改善
- C言語規格への対応を拡充し、C11の「Atomics」をサポート
- Arm64ネイティブの「Clang」ツールセット
- Linuxコンソールを統合ターミナルへ移行
- 「CMake」の機能追加
- 「Windows Package Manager」(winget)による更新へ対応
- 「Visual Studio」終了時に更新するオプション
- インストーラーのアクセシビリティを改善。エラーをサウンドで通知
「Visual Studio 2022」は現在、「visualstudio.microsoft.com」からダウンロード可能。大規模チーム向けの「Enterprise」、小規模チーム向けの「Professional」、学生・入門者・オープンソース貢献者向けの「Community」といった3つのエディションが用意されており、「Community」版は無償で利用できる。
また「Visual Studio for Mac 17.5」も同日付けでリリースされており、さまざまな改善が行われている。