「Bing」のAIチャットに3つの重要なアップデート ～Microsoftが「Build 2023」で発表

「Bing」検索でリアルタイムな知識を手に入れる「ChatGPT」

　米Microsoftは5月23日（現地時間）、開発者向けカンファレンス「Build 2023」で、「Bing」に関する3つの重要なアップデートを発表した。

　1つ目は、 「ChatGPT」へ「Bing」検索が統合される こと。「Bing」を既定のWeb検索サービスとすることで、「ChatGPT」の回答をよりタイムリーなものにすることができる。「Bing」のAIチャットのように、引用元があればそれも明記されるため、ソースを確認することも簡単だ。

　この統合は本日から「ChatGPT Plus」に提供される。無料ユーザーも間もなく「ChatGPT」で「Bing」プラグインを有効にするだけで利用可能になる予定。

　2つ目は、 OpenAIと共同でプラグインプラットフォームを構築 し、相互運用性を高めること。「ChatGPT」の「Bing」プラグインも、このプラットフォーム上に構築される。

　このプラットフォームはサードパーティーにも開かれており、すでに「OpenTable」や「Wolfram Alpha」のプラグインが利用可能。これらが「Bing」のAIチャットでも利用できるようになるわけだ。加えて、「Expedia」や「TripAdvisor」といった旅行・不動産・フードデリバリーの分野の企業が、このプラットフォームでプラグインを発表しており、近日中に「Bing」モバイルアプリで利用できるようになる。そのほかにも、「Spotify」や「Shopify」、「Skyscanner」などのプラグインが「Bing」チャットで利用できるようになり、今後数週間以内にデスクトップ、モバイルの両方で提供される。「Microsoft Edge」のサイドバーにも配信される予定。

「ChatGPT」「Bing」共通のプラグインシステムに多くの企業が参入

　最後の3つ目は、同社の「Copilot」ファミリーで「Bing」チャットの統合が拡大されることだ。現在プライベートプレビュー中の「Microsoft 365 Copilot」はもちろん、同日発表された「Windows Copilot」も統合の対象となる。前述の共通プラグインプラットフォームの恩恵を受けることも可能で、これは「Edge」にもネイティブ統合される。

　同社はこれらのアップデートを開発者にとって大きなチャンスだとアピールするとともに、人々により多くの魔法のような体験をもたらすだろうとしている。