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「iPadOS 17」が開発者向けにプレビュー ~今秋にも一般リリースへ

「iPad Pro」第1世代、「iPad」第5世代は未対応

Apple、「iPadOS 17」を発表

 米Appleは6月5日(現地時間)、開発者向けカンファレンス「WWDC 2023」で「iPadOS 17」を発表した。デベロッパー向けのプレビューは、同日より「developer.apple.com」を通じて「Apple Developer Program」のメンバーに提供される。一般ユーザー向けのパブリックベータ版は、来月にも「beta.apple.com」で公開される予定。正式版のリリースは今秋が見込まれており、無償アップデートの形で提供される。

 「iPadOS 17」では、ロック画面を再設計。「iOS 16」のように柔軟にカスタマイズできるようになった。ライブアクティビティもサポートされており、スポーツの試合や旅行プラン、出前の注文といった情報をロック画面上でリアルタイムに把握できる。

柔軟にカスタマイズできるロック画面

 また、ホーム画面のウィジェットも強化された。「iPadOS 17」のウィジェットはインタラクティブで、たとえばウィジェットを1回タップするだけで照明をつけたり、曲を再生したり、リマインダーをその場で実行済みにしたりできる。このインタラクティブなウィジェットはロック画面でも利用可能で、色調が壁紙に合わせて自動で調節される。可読性とデザインを両立した仕組みだ。

ワンタップで操作できるホーム画面のウィジェット
インタラクティブなウィジェットはロック画面でも利用可能

 PDF関連では、機械学習を活用したフィールドの識別が導入され、氏名や住所、メールアドレスといった情報を連絡先からすばやく入力できるようになる。「メモ」アプリでもPDF文書がサポートされ、PDFを整理したり、読んだり、注釈を加えたり、共同作業を行えるようになる。「iPadOS 17」ではPDFが全幅表示されるため、ページをめくったり、Apple Pencilで直接スケッチするのも容易。ライブ共同作業機能を利用すれば、他のユーザーとメモを共有し、リアルタイムに編集内容をアップデートすることもできる。

PDFのフィールドを認識して、氏名や住所、メールアドレスなどを自動入力。カメラで撮影したものでもOK

 そのほかにも、新しい「ヘルスケア」アプリ、プライベートブラウズを強化した「Safari」などが搭載される。「FaceTime」アプリや「メッセージ」アプリをはじめとする「iOS 17」の改善も一部含まれる。

新しい「ヘルスケア」アプリ

 なお、「iPadOS 17」の対応機種は以下の通り。

  • iPad Pro(第2世代以降)
  • iPad Air(第3世代以降)
  • iPad(第6世代以降)
  • iPad mini(第5世代以降)

 「iPad Pro」第1世代、「iPad」第5世代は非対応となり、「iPadOS 16」からアップグレードできない点には注意したい。

「iPadOS 17」の対応機種