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Microsoft、AI機能「Copilot」を組み込んだ次世代「OneDrive」をお披露目

AIだけじゃない、デザインや機能に関しても充実が図られる

Microsoft、次世代の「OneDrive」を発表

 米Microsoftは10月3日(現地時間)、次世代の「OneDrive」を発表した。新しいファイルビューやガバナンスコントロール、作成ツール、および生成AI「Copilot」が含まれており、ファイルの迅速な検索、整理、情報の抽出を支援する。また、これらの新要素は「OneDrive」の内部だけでなく「Teams」や「Outlook」などにも展開され、「Microsoft 365」全体で一貫性のあるリッチなファイル体験を提供する。

新しいホーム画面

Web版「OneDrive」の新しいホーム画面

 Web版「OneDrive」では、職場と学校向けの「OneDrive」で導入済みの新しいホーム画面が個人にも展開される。

 新しいホーム画面には「For You」と呼ばれるセクションが設けられており、AIを活用してユーザー個人が必要とするであろうファイルを提案してくれる。サイドパネルには会議、人物、共有などのビューが設けられており、わざわざ「OneDrive」の整理に時間をかけなくても、ミーティングやメンバーに関係のあるファイルを素早く見つけることが可能。自分で整理する方を好むユーザーのためにはお気に入りやショートカット、フォルダーの色分けといった機能が提供される。

 また、ファイルの共有とリンクのコピーを行うポップアップも再設計されており、親しみやすく、クリック数の少ないデザインになった。

現行のWeb版「OneDrive」

Copilot in OneDrive

 「Microsoft 365」のAIサービス「Copilot」が「OneDrive」にも展開され、自然言語でファイルを検索したり、ファイルについて尋ねたり、ファイルの概要をまとめたりすることができる。

Copilot in OneDrive

 「Copilot in OneDrive」は、12月までに展開される予定。「Microsoft 365」の「Copilot」ライセンスを持つすべてのユーザーが利用できる。

近日公開予定の「OneDrive」機能

 そのほかにも、以下の機能が今後導入される予定。

  • アプリで開く:「Microsoft 365」ドキュメントをローカルの「Microsoft 365」アプリで開く機能と同様、任意のファイルを好きなローカルアプリで開ける。たとえばPDFファイルを「Adobe Acrobat」で開くといったことが可能
  • OneDrive in Teams:新しい「OneDrive」Teamsアプリで「OneDrive」や「SharePoint」にあるすべてのファイルへアクセスできるように(今年12月公開予定)
    OneDrive in Teams
  • OneDrive in Outlook:Windows/Web版「Outlook」にも「OneDrive」アプリを追加。共有リンクをコピーしてメールに含めたり、共有ファイルを検索するのが簡単に(今年12月までに利用可能になる予定)
    OneDrive in Outlook
  • Webでのファイルオンデマンド:ローカルファイルシステムにプレースホルダーだけ置き、必要に応じてクラウドからファイルの実体をダウンロードする「ファイルオンデマンド」がWebから設定可能に。わざわざ「エクスプローラー」や「Finder」へアクセスする必要はなくなる(2024年初めに世界中で利用可能になる予定)
  • 新規追加:Web版「OneDrive」から直接各種ドキュメントを作成。テンプレートも豊富に選べる(2024年の夏に展開予定)
  • メディアビュー:「OneDrive」に保存された画像や動画だけを集めたビュー(2024年夏にリリース予定)

 そのほかにも、写真に写っている人物を検索したり、「山でキャンプをしている写真」といった自然言語で写真を探すAI機能が、今月から「OneDrive for Web」と「OneDrive Mobile」アプリでロールアウトされる。これは今のところ限定プレビューだが、2024年初めには一般でもプレビューできるようになる予定。

 また、企業向けのセキュリティとガバナンスに関しても機能強化が図られている。