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「生成AIツール for Excel」がGoogleの「Gemini」に対応 ~画像認識用の新関数も追加

「ChatGPT」のファインチューニングにも対応

「生成AIツール for Excel」

 (株)ビジー・ビーは2月16日、「Microsoft Excel」用のアドイン「生成 AI ツール for Excel」をアップデートしたと発表した(2024年2月版)。Googleの生成AI「Gemini」に対応するなどの機能強化が行われているという。

 「生成AIツール for Excel」は、米OpenAIの生成AI「ChatGPT」を「Excel」の関数として利用できるようにしたアドイン。AIへプロンプトを渡す「BB.ASK()」や、一連のやり取りを与えてその続きを得る「BB.CHAT()」などの関数が用意されている。

 本アドオンはこれまでOpenAIの「GPT 3.5 Turbo」「GPT 3.5 Turbo 16k」「GPT4」しか利用できなかったが、今回のアップデートでAIモデルとして「Gemini Pro」が選べるようになった。関数は共通で、引数でモデルの指定を変更するだけでAIモデルを切り替えられる。

Googleの生成AI「Gemini」に対応、「ChatGPT」以外も選べる

 また、「ChatGPT」のファインチューニングにも対応。「GPT 3.5」シリーズの学習モデルとしてユーザー独自の訓練データを「Excel」の表として用意することで、データの整合性診断、トークン数の見積もり、OpenAIへのデータ送信など、従来は専用ツールやプログラム開発が必要とされた処理が「Excel」だけで完結できるようになった。

 そのほかにも、URLで指定した画像の被写体をテキストで説明する関数「BB.LOOKAT()」を追加。OpenAIの「GPT-4V」のみとはなるが、手軽に画像認識機能を「Excel」を追加できる。

URLで指定した画像の被写体をテキストで説明する関数

 「生成AIツール for Excel」はWindows/Mac版の「Excel 2016」以降に対応しており、現在「ppsource.microsoft.com」から無料でインストール可能。ただし、利用の際はOpenAIやGoogleから取得したAPIキー(秘密鍵)が必要で、APIの利用には別途費用が発生することがある。