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「Android 15」が初めてベータ版に到達 ~今秋にも正式リリースされる予定
「Edge-to-edge」なアプリ、テキストの両端揃えなどを一足先に体験
2024年4月22日 14:56
米Googleは4月11日(現地時間)、「Android 15」が初めてベータ版に到達したと発表した。開発者だけでなく、アーリーアダプターにも開放される。
「Edge-to-edge」が既定に
アプリが「Android 15」(SDK 35)をターゲットにしており、かつ「Android 15」デバイスで実行されている場合、アプリは既定で「Edge-to-edge」で表示されるようになる。つまり、システムバーは透明または半透明に、アプリコンテンツはその背後に描画され、一見するとアプリがディスプレイ全体に表示されているように見える。
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「Material 3」のコンポーネントは基本的にこれを認識し、自動でタッチターゲットがシステムバーなどと干渉しないように処理されるが、アプリによっては開発者側で調整を行わなければならないケースがあるかもしれない。
両端揃え
「Android 15」からは「JUSTIFICATION_MODE_INTER_CHARACTER」(文字間両端揃え)を用いたテキストの両端揃えがサポートされる。これは日本語や中国語といった言語向けのモードで、主に欧文を考慮した単語間両端揃えよりも美しくテキストをレイアウトできる。
アプリのアーカイブ
「Android 15」では、利用頻度の低いアプリを部分的にデバイスから削除してデバイスのストレージを節約する「アプリのアーカイブ」をOSレベルでサポートする。
これまでも「Google Play」ストアではサポートされていたが、これがOSレベルでの対応になったことにより、他のアプリストアでもアプリアーカイブが簡単に実装できるようになる。
アプリ管理型プロファイリング
「Android 15」にはまったく新しい「ProfilingManager」クラスが含まれており、アプリ内からプロファイリング情報を収集できる。いずれは「Android Jetpack」APIでラッピングされ、より使いやすくなる予定。アプリの診断が容易になることで、品質の向上が期待できる。
点字対応の強化
「Android 15」ではOS組み込みのスクリーンリーダー「TalkBack」で、USBとセキュアBluetooth接続のHID標準点字ディスプレイをサポートする。つまり、より多くの点字ディスプレイが利用できるようになる。
ベータ版へのアクセス
そのほかにもNFC体験の改善、エンドツーエンド暗号化関連の強化、バックグラウンドアクティビティ起動の制限によるセキュリティ強化などが行われた。
ベータ版「Android 15」は、「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」「Pixel 6a」以降のPixelデバイスでテスト可能。Pixelデバイスがない場合も、「Android Emulator」で64bit版のシステムイメージが利用できる。2024年6月には「Platform Stability」に到達し、そこから数カ月の最終テストを経て、今秋にも正式リリースされる予定だ。