高品質な翻訳ツール「DeepL」編集モード・モバイルファイル翻訳が導入

「www.deepl.com」の「翻訳と編集」機能（ベータ版）

　独DeepLは4月29日（現地時間）、「DeepL翻訳」のアップデートを発表した。モバイルアプリでPDF、HTML、TXTファイルのテキストをスキャンして翻訳できるようになるなど、利便性が大きく向上している。

編集モード

　今回のアップデートの目玉は、新たに導入された「編集モード」だ。有償の「DeepL Pro」（Starter、Advanced、およびUltimate）プランで利用できる。

　これは「www.deepl.com」で「ファイルの翻訳」を利用した際、翻訳済みファイルをダウンロードする前に訳文を編集できるようにする機能。訳文の品質を人力で向上させることができる。ローカル環境でファイルを開き、テキストを編集するという手間がなくなるのもメリットだ。

　本機能を利用するには、「ファイルの翻訳」ツールにドキュメント（DOCX、PPTX、PDF、HTML、TXTなどに対応）をアップロードし、［翻訳と編集］ボタンをクリックする。するとドキュメントが翻訳され、左側にファイルの原文、右側に訳文が表示される。右側の訳文は、そのまま編集が可能。訳文の編集が完了したら、画面右下の［ダウンロード］ボタンから［編集後の訳文をダウンロード］コマンドを選択すればよい。

翻訳済みファイルをダウンロードする前に訳文を編集。編集前の訳文をダウンロードすることも可能

　訳文の編集中は、単語をクリックすることで他の訳語候補を選べる。定義、例文、類義語なども列挙されるので、訳文の質を向上させるのに役立つだろう。また、画面左下の矢印ボタンを利用すれば、簡単にアンドゥ・リドゥ（元に戻す・やり直す）が可能だ。

「Excel」ファイルを翻訳

　加えて、Windows/Mac向けデスクトップアプリの「ファイルの翻訳」ツールで「Excel」ファイルがサポートされた。「Excel」ファイルの翻訳自体は昨年11月からサポートされているが、それが拡充された格好だ。

Windows版「DeepL」デスクトップアプリ

　ただし、この機能が利用できるのは「DeepL Pro」のAdvanced/Ultimateユーザーに限られる。

モバイルアプリのファイル翻訳

　最後に、iOS/Android向けモバイルアプリでPDF、HTML、TXTファイルのテキストをスキャンして翻訳できるようになった。これでデスクトップ、モバイル、Webのすべてで「ファイルの翻訳」ツールがサポートされたことになる。