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「Outlook」のスパムメール対策が強化、配信停止の提案やなりすまし送信の警告を追加

スパムブロック&報告を同時に行う機能も

新しいデスクトップ版「Outlook」アプリ(Windows版)

 米Microsoftが5月14日(現地時間)、「Microsoft Outlook」のスパムメール対策を強化したと発表した。すべての「Outlook on the web」(OWA)ユーザー、新しいデスクトップ版「Outlook」アプリ(Windows/Mac)、モバイル版「Outlook」アプリ(iOS/Android)に提供される。

 スパムメールは、ユーザーにとって不要もしくは望まないにもかかわらず受信トレイに届くメッセージを指す。多くの場合、単に自社の製品やサービスを宣伝するものだが、なかにはフィッシングメールと呼ばれる悪意あるものもあり、銀行やクレジットカード会社のような信頼できる送信元から来たように見せかけ、ユーザーの情報を盗み出そうとする。

 こうした脅威からユーザーを保護するため、「Outlook」にはさまざまな対抗策が導入されている。

配信されたメールの安全な取り扱い

 まず、受信トレイに届けられたメッセージが不審であることをユーザーが簡単に判断できる必要があるだろう。

 そこで、迷惑メールの一覧に差出人のメールアドレスが表示されるようになった。わざわざカーソルを移動させなくても、送信元をチェックできる。

迷惑フォルダー内のメッセージに含まれるリンクへアクセスしようとした際、警告が発せられるように

 また、迷惑フォルダー内のメッセージに含まれるリンクへアクセスしようとした際、警告が発せられるようになった。フィッシングメールの攻撃はリンクのクリックから始まることがほとんどなので、これはユーザー保護に役立つはずだ。

迷惑メールのリンク警告

 そのほかにも、迷惑メールの報告やブロック、配信の停止を同時に行えるようになった。これまでは報告をしてもブロックや配信停止までは行われなかったので、スパムメールフィルターを潜り抜けて受信トレイに届くメールもあったが、ブロックや配信停止まで行えればこのようなことも少なくなるだろう。

迷惑メールの報告やブロック、配信の停止を同時に行えるように。ジャンクメールの場合とフィッシングメールの場合で異なるメッセージが表示される

 なお、最後の改善はまだモバイルアプリに展開されていないが、近日中に利用可能になるとのこと。

大量のメール管理

 次に、受信トレイに溜まっている大量のメールを管理・整理するのに役立つ機能が追加される。

  • 配信停止の提案。現在、モバイル版以外で利用可能
  • なりすまし送信者の警告。来月にも「Outlook on the web」と新しいWindows版「Outlook」にロールアウトされる。他の環境にも提供予定
なりすまし送信者の警告