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Googleが「NotebookLM」の日本語提供を開始 ~「Gemini 1.5 Pro」付きAIデジタルノート

特定のトピックに関する情報を蓄積し、知見を引き出せる情報倉庫

「NotebookLM」の日本語提供が開始

 米Googleは6月6日(現地時間)、「NotebookLM」の日本語提供を開始した。昨年7月の発表当初は米国の一部ユーザーにのみ提供されていたが、日本語を含む言語で200以上の国と地域へ順次提供範囲が拡大される。

 「NotebookLM」は、昨年の「Google I/O」で「Project Tailwind」として発表された製品。扱うべき情報の数が増える一方であるという近年の課題に応え、デジタルノートブックへ生成AIを組み込み、ユーザーの情報の整理、理解、活用を手助けしようというプロジェクトだ。

 アップデートされた「NotebookLM」には、同社の生成AI「Gemini 1.5 Pro」が用いられている。研究論文や取材記録、業務のドキュメントといった参照文献(ソース)をアップロードすると、「NotebookLM」はそれらを理解し、チャットユーザーインターフェイスを介して要約したり、ソースに関する質問が行える。会話を通じてアイデアを得ることも可能。

「Google ドキュメント」やPDFドキュメント、テキストファイルに加え、「Google スライド」とWebページのURLを参照文献(ソース)にすることができる
「NotebookLM」は参照文献を理解し、それをもとにユーザーの質問や会話に答える

 AIチャットの返答はノートブックへピン留めし、メモとして保存できる。もちろん、ユーザーが一からメモを書くことも可能。特定のトピックに関する情報を蓄積し、知見を引き出せる情報倉庫として使える。

AIチャットの返答はノートブックへピン留めし、メモとして保存できる。引用元もインラインで参照可能
FAQやタイムラインなどを生成できる「ノートブック ガイド」

 参照文献には「Google ドキュメント」やPDFドキュメント、テキストファイルに加え、「Google スライド」とWebページのURLが利用できる。アップロードされた個人データが「NotebookLM」のトレーニングへ勝手に使われることはないが、トラブルシューティングや不正使用への対応、フィードバックに基づく改善を行うために人間のレビュワーがアクセスする可能性がある。他人に見られては困る情報は送信しない方がよいだろう。

 なお、「NotebookLM」にはGoogleの見解とは異なる、不正確または不適切な情報が表示されることがある。とくに「NotebookLM」を医療、法律、財務、その他の専門分野で用いることは推奨されていないので注意したい。あくまでも試験的という位置付けなので、過信は禁物だ。