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2024年7月のセキュリティパッチに問題、復旧には「BitLocker」の回復キーが必要に

「デバイスの暗号化」機能に関連

「Windows release health」におけるリリース

 米国時間7月9日にリリースされた2024年7月のセキュリティ更新プログラムを適用したWindows環境で、デバイスの起動時に「BitLocker」の回復画面が表示される事象が発生しているとのこと。米Microsoftが7月23日(現地時間)、「Windows release health」で明らかにした。

「BitLocker」の回復画面

 この問題は以下のプラットフォームに影響する。通常のOS更新では表示されないとのことで、想定された挙動ではないようだ。

  • Windows 11 version 23H2
  • Windows 11 version 22H2
  • Windows 11 version 21H2
  • Windows 10 version 22H2
  • Windows 10 version 21H2
  • Windows Server 2022
  • Windows Server 2019
  • Windows Server 2016
  • Windows Server 2012 R2
  • Windows Server 2012
  • Windows Server 2008 R2
  • Windows Server 2008

 同社によると、この問題は「設定」アプリの[プライバシーとセキュリティ]-[デバイスの暗号化]ページで[デバイスの暗号化]オプションを有効にしている場合に発生しやすくなるとのこと。

「設定」アプリの[プライバシーとセキュリティ]-[デバイスの暗号化]ページ。このオプションはすべてのデバイスで利用できるとは限らない

 このオプションはすべてのデバイスで利用できるとは限らない。利用できるかどうかは、以下の手順で調べることができる。

  1. [Windows]+[R]キーを押して[ファイル名を指定して実行]ダイアログを開く
  2. 「msinfo32」と入力する
    [Windows]+[R]キーを押して「msinfo32」と入力
  3. [Ctrl]+[Shift]+[Enter]キーを押し、管理者権限で実行する
    管理者権限で実行
  4. 「システム情報」ダイアログを確認したら、[システムの要約]ページで「デバイス暗号化のサポート」という項目を確認
  5. 「前提条件を満たしています」と表示されていたら対応済み
    「システム情報」ダイアログで「デバイス暗号化のサポート」という項目を確認。「前提条件を満たしています」と表示されていたら対応済み

 「BitLocker」の回復画面が表示されると、ドライブのロックを解除するために回復キーの入力が求められる。キーを正しく入力すれば、デバイスは正常に起動するはずだ。

 「Microsoft アカウント」でOSにサインインしているならば、「BitLocker」回復キーは自動でバックアップされており、回復画面ポータルで確認できる。ローカルアカウントの場合、回復キーの管理はユーザーに委ねられている。

「Microsoft アカウント」の「BitLocker」回復画面ポータル

 同社は現在、この問題を調査中。詳細が判明次第、情報を提供するとしている。