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「ChromeOS 130」が安定版に ~クイック挿入を全面展開、「おかえりなさい」などの新要素も
Chromebook Plus向けには新しいAI機能が盛りだくさん
2024年11月6日 15:27
米Googleは11月1日(日本時間)、「ChromeOS M130」を発表した。一部デバイスで先行導入されていた「クイック挿入」がすべてのChromebookへ開放されたほか、「Focus on ChromeOS」、「おかえりなさい」などの魅力的な新機能が多く追加されている。
クイック挿入(Quick Insert)
「クイック挿入」は絵文字、記号、アニメーションGIF、「Google ドライブ」のリンク、簡単な計算や単位変換の結果などを、[検索](または[ランチャー]キー、PCでいうとことの[CapsLock]キーの位置にある)+[F]キーですばやく入力できるようにする機能。専用のハードウェアキーがあるならば、それで呼び出すこともできる。「ChromeOS M129」の「Samsung Galaxy Chromebook Plus」で先行導入されていたが、本バージョンよりすべてのChromeOSデバイスで開放される。
なお、[クイック挿入]キーを備えるのは今のところ「Samsung Galaxy Chromebook Plus」だけだが、2025年以降に登場するChromebookの多くで標準搭載される見込みだ。
Focus on ChromeOS
「Focus on ChromeOS」はユーザーの集中を妨げず、効率よく作業できるようにするために設計された機能。集中して作業を行う時間の設定や調整、「邪魔しないで」(Do not disturb)モードの有効化または無効化、新しい「Google タスク」の選択や作成、集中力を高めるサウンドや「YouTube Music Premium」プレイリストといった設定がひとまとめになっている。
Windowsにも同様の機能が搭載されているが、それがChromebookでも利用できるようになった。
おかえりなさい(Welcome Recap)
「おかえりなさい」(Welcome Recap)は、以前のセッションを復元して、すぐに作業を続けられるようにする機能。どのChromebookを利用していても、前に使っていたアプリやタブをプレビューし、元通りに戻すことができる。天気や次のカレンダーイベント、他の端末の最近のタブ、関連するGoogleドライブの提案など、役立つ情報も提供される。
本機能は[システム環境設定]ページにある[起動]セクションで、[おかえりなさい]オプションを[常に開く]または[毎回確認する]にすると利用可能。もちろん無効化することもできる。
より利用しやすくなったプライバシー設定
「ChromeOS 130」では「Chrome」のプライバシー設定も改善されている。たとえばカメラやマイクがシステム(OS)レベルで無効化されている場合、「Chrome」からは有効化できないことを知らせるとともに、システム設定へのリンクが表示される。プライバシー管理がアプリレベルなのか、システムレベルなのかがわかりやすくなったわけだ。
また、以下の改善も盛り込まれている。
- 「トート」にローカルファイルと「Google ドライブ」ファイルの提案機能
- 「Google ドライブ」ファイルへのアクセス改善
- キーボードの輝度調整機能の強化
- ディスプレイの輝度調整機能の強化
- 「Google カレンダー」の複数のカレンダー表示サポート
- ピクチャーインピクチャー(PinP)ウィンドウ。好みの場所へ移動させたり、2つのサイズを切り替え可能
Chromebook Plus向けのAI機能
そのほかにも、Chromebook Plus向けのAI機能が拡充された。
- オンラインミーティングなどに便利なマイク品質の改善機能
- AI搭載の新しいレコーダーアプリ。話し手を検出してラベル付けしたり、録音内容の要約を提供できる文字起こしを作成
- ビデオ会議アプリやショートビデオアプリで人気のカメラ効果をOSに統合
- テキストの中から必要な情報をすばやく見つけられる読書支援機能
「ChromeOS」のアップデートは、一部の環境から順次展開される。アップデートできるようになると、「設定」画面の[ChromeOS について]画面から適用が可能だ。セキュリティ修正も含まれているので、できるだけ早い対応が望ましい。