「Visual Studio Code 1.96」が公開 ～ニーズの多かったオーバータイプモードを追加

「Visual Studio Code」v1.96.0

　米Microsoftは12月12日（日本時間）、「Visual Studio Code」の2024年11月アップデート（v1.96.0）を正式公開した。オーバータイプ（Overtype）モードの導入をはじめとするさまざまな機能改善が盛り込まれている。

　オーバータイプ（Overtype）は、キーをタイプした際にテキストを挿入（Insert）するのではなく、テキストを上書きするモードだ。Markdownテーブルの端を揃えて編集したい場合などに便利で、要望が多かったという。

　既定のインサートモードとオーバータイプモードは、コマンド（View: Toggle Overtype/Insert Mode）や［Insert］キーで切り替えが可能。オーバータイプモードのときは、ステータスバーに「OVR」（日本語環境では「上書き」）というインジケーターが表示される。インジケーターをクリックすれば、オーバータイプモードは解除される。

キーをタイプした際にテキストを挿入（Insert）するのではなく、テキストを上書きするオーバータイプ（Overtype）モード

　そのほかにも、本バージョンには以下の改善が含まれている。

• コードを貼り付ける際、不足しているTypescript/JavaScriptインポートを自動的に追加
• 特定のテストがカバーしているコードを素早くフィルタリング
• プライマリサイドバーとセカンダリサイドバーの間でビューをドラッグ＆ドロップで簡単に移動
• GPU アクセラレーションが使用されているかどうかに関係なく、ターミナルで合字（リガチャー）をサポート
• 組織でインストールできる拡張機能を設定できる許可リスト
• 「copilot-debug」ターミナルコマンドでデバッグセッションを開始
• シンボルをドラッグ＆ドロップで「Copilot Chat」や「Copilot Edit」に追加
• 「Copilot Chat」から「Copilot Edit」に切り替えて、チャットで提案されたコードを適用

ターミナルで合字（リガチャー）。対応するコーディングフォントを利用しよう

　「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。現在、本ソフトの公式サイトや「ストア」アプリ（Microsoft Store）から無償でダウンロード可能。すでに利用している場合は、アプリの自動更新機能を用いてアップデートすることもできる。

　Web標準技術で構築されており、Webブラウザーでも動作する。強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー（Language Server）対応の拡張機能を追加することで幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴だ。