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Microsoft、小規模言語モデル(SLM)「Phi-4」を発表 ~高効率AIモデルで新たな領域へ

数学推論では「Gemini Pro 1.5」といった大規模言語モデル(LLM)を打ち負かすことも

Microsoft、新しい小規模言語モデル(SLM)「Phi-4」を発表。サイズ・品質バランスで新たな領域へ

 米Microsoftは12月13日(現地時間)、新しい小規模言語モデル「Phi-4」を発表した。「Phi」ファミリーの新しい一員で、小さなサイズ(14Bパラメーター)でありながら高品質な結果を返すのが魅力だ。

 小規模言語モデル(Small Language Model:SLM)は、比較的小さなパラメーターで構成された軽量なAIモデル。大規模言語モデル(LLM)に比べて能力は限定されるが、その分サイズを抑えることが可能。反応が速く、リソースの限られたPC(たとえば携帯性重視のノートPCなど)でも快適に動作する。特定タスクに特化させればLLMを凌ぐポテンシャルがある。

 「Phi-4」は従来の言語処理に加え、数学などの複雑な推論を得意とする。コンパクトながら、数学競技問題では「Gemini Pro 1.5」といったLLMを打ち負かす結果を叩きでしており、サイズ・品質のバランスがよい。

従来の言語処理に加え、数学などの複雑な推論が得意。「Gemini Pro 1.5」といったLLMを打ち負かすことも

 「Phi-4」は現在、「Microsoft Research License Agreement」(MSRLA)に同意することで「Azure AI Foundry」から利用できる。今週には「Hugging Face」でも公開される予定だ。