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「Firefox 138」が正式リリース ~新しいプロファイル管理機能を展開開始

セキュリティ関連の修正は11件

「Firefox」v138.0

 Mozillaは4月29日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v138.0をリリースチャネルで公開した。「Firefox 138」の目玉は、新たに追加されたプロファイル管理機能だ。

 プロファイルはブックマークやパスワード、ブラウザーの設定といったユーザーデータをまとめたもの。仕事用や個人用といったように複数のプロファイルを作成しておけば、用途や目的ごとに複数の「Firefox」を使い分けることができる。

 新しいプロファイルマネージャーは段階的にリリースされており、利用可能になるとツールバーの[アカウント]ボタン(人を丸で囲ったアイコン)をクリックしてプロファイルパネルへアクセスできるようになる。このパネルではプロファイルの新規作成や他のプロファイルへの切り替えなどが可能。

ツールバーの[アカウント]ボタンをクリックしてプロファイルパネルへアクセス

 プロファイルの新規作成を選ぶとダイアログが現れ、プロファイルの名前やアバター(アイコン)、カラーテーマなどを指定できるようになる。プロファイルの管理ダイアログへアクセスすれば、プロファイルの編集・削除、「Firefox」の起動時に利用する既定プロファイルの選択などが行える。

プロファイルの名前やアバター(アイコン)、カラーテーマなどを指定して新規作成
プロファイルの管理ダイアログ。「Firefox」の起動時に利用する既定プロファイルも選べる

 そのほかにも、本バージョンでは以下の変更や改善が実施された。不具合の修正や開発者向け機能の拡充も行われている。

  • アドレスバーで天気の候補を表示できるように。米国のユーザー向けにプログレッシブロールアウト(段階的に展開)
  • Windows 11環境でポップアップウィンドウにアクリルスタイルのメニューが使用されるように。OSデザインとの一貫性が改善
  • MacOSとLinux で、タブストリップのコンテキストメニューを使ってバックグラウンドのタブからリンクをコピーできるように

セキュリティ関連の修正

 セキュリティ関連の修正は、11件。深刻度の内訳はMozillaの基準で4段階中上から2番目の「High」が4件、3番目の「Moderate」が6件、最低の「Low」が1件となっている。特権昇格やメモリ破損、プロセス分離のバイパス、任意コードの実行などにつながる可能性があり、できるだけ早いアップデートが必要だ。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 10/11に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。