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パスワード自動入力機能は廃止へ、認証アプリ「Microsoft Authenticator」が再編
今後パスワードを確認したい場合は「Edge」の利用を
2025年5月7日 15:58
「Microsoft Authenticator」のパスワード自動入力機能(オートフィル)が廃止されるとのこと。米Microsoftは4月25日(現地時間)、自社のサポートサイトで明らかにした。
「Microsoft Authenticator」は、モバイル(iOS/Android)向けの認証・パスワード管理アプリ。あらかじめモバイルデバイスへインストールしておくと、たとえばPCで「Microsoft アカウント」へのログインが必要になったとき、モバイルデバイスへの通知をタップし、アプリのロックを解除するだけでログイン処理を完了できる。アプリのロック解除にはビルトインの認証機能(PIN、指紋認証、顔認証など)が利用可能で、簡単かつ安全にログインできるのが魅力だ。
また、業界標準となっている時間ベースのワンタイムパスコード(TOTP、OTP)にも対応しており、「Microsoft アカウント」以外のアカウントを登録することも可能。2要素認証のためのアプリとしても機能する。
それらに加え、「Microsoft Authenticator」には複数デバイス間でパスワードを同期し、iOS/Androidのオートフィルプロバイダーとして登録することでパスワードの自動入力を行える機能があったが、これは合理化の一環として廃止されるとのこと。今後は「Microsoft アカウント」のパスワードレスサインインと2要素認証に特化したアプリとなるようだ。
自動入力の廃止スケジュールは、以下の通り。
- 2025年6月以降:「Authenticator」で新しいパスワードを保存できなくなる
- 2025年7月中:「Authenticator」で自動入力を使用できなくなる
- 2025年8月以降:「Authenticator」で保存したパスワードにアクセスできなくなる
そのほかにも、「Authenticator」に保存された支払い情報が2025年7月以降、デバイスから削除されるとのこと。
「Authenticator」に保存されたパスワードや住所は「Microsoft アカウント」で同期されるため、失われることはない。「Microsoft Edge」のパスワード管理機能を利用すれば、今まで通りアクセスが可能だ。
なお、パスキーは引き続きサポートされるとのこと。