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Microsoft、アカウントの新規作成はパスワードレスが既定に ~パスキー推進でUIも刷新
パスワードが滅びる日も近い?
2025年5月9日 06:45
米Microsoftは5月1日(現地時間)、初の「世界パスワードデー」にちなみ、「パスキー」(Passkeys)への取り組みを公式ブログで明らかにした。
同社は生体認証「Windows Hello」の普及に努めており、昨年には個人用の「Microsoft アカウント」を対応させるなど、パスキーの導入にも取り組んでいる。同社によると、パスキーは複雑な文字やワンタイムコードを入力する必要がないため、アカウントへのログイン成功率はパスワードよりも3倍も高い(約98%対32%)。また、パスキーはサインインにかかる時間も短く、パスワードや多要素認証に比べて1/8で済むという。
そこで、同社はパスキーを用いたパスワードレス認証への移行を一層進めるため、いくつか重要な変更を導入している。
まず、サインインのユーザーエクスペリエンス(UX)が刷新された。新しいデザインはモダンかつ合理的で、後述のようにパスワード不要のサインイン方法が優先して案内される。
次に、新規のMicrosoft アカウントはデフォルトでパスワードレスとなる。つまり、アカウントを作成する際にパスワードの登録は不要だ。パスワードを設定済みの既存ユーザーも、アカウント設定で削除できる。
最後に、パスワードレスでのログインが優先されるようになる。これまでのように利用可能なサインイン方法をすべて表示するのではなく、より安全で簡単な方法を自動的に検出し、それがデフォルトとして設定される。たとえばアカウントにパスワードと「ワンタイムコード」が設定されている場合、ワンタイムコードでのサインインが前面に押し出される。パスワードはその他のオプションへアクセスしないと利用できない。サインインが完了するとパスキーの登録が案内され、次回はパスキーですばやくサインインできるようになる。